内容説明
霧につつまれたニューイングランドの港町セーラム。日本近代美術に大きな影響を与えたE・フェノロサの出生地は、アメリカで唯一、魔女裁判が行われた土地だった―。蓮如上人滅後五百年記念・ノンフィクション文学賞第五回蓮如賞受賞作。
感想・レビュー
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茶田
1
序文からミステリー小説を読むように引き込まれた。全体としては謎解き紀行文といった感じ。著者のフェノロサへの愛情が伝わってきた。2015/02/26
かずら
0
日本美術の保存に多大な影響を残しながらも、故郷であるセーラムの町では忘れ去られてしまったアメリカ人、フェロノサ。彼はなぜセーラムの人々の記憶からいなくなってしまったのか、その謎を追います。美術史には明るくないので、フェロノサという名前すら知りませんでした。彼がいなければ、日本の美術品の多くは海外流出してしまっただろうことに驚き。文章そのものは興味深かったですが、信憑性のためにもう少し、掘り下げてほしかったと思います。2013/12/14