出版社内容情報
コンパクトリーマン面の射影埋め込み定理を目標に置いたリーマン面論。〔内容〕リーマン球面/リーマン面と正則写像/リーマン面上の微分形式/いろいろなリーマン面/層と層係数コホモロジー群/リーマン‐ロッホの定理とその応用/他
内容説明
本書はコンパクトリーマン面の射影埋め込み定理を1つの目標においたリーマン面論である。大学1、2年次に学ぶと思われる事項にある程度の素養をもった読者を想定している。
目次
1 リーマン球面P1
2 リーマン面と正則写像
3 リーマン面上の微分形式
4 いろいろなリーマン面
5 層と層係数コホモロジー群
6 コンパクトリーマン面の種数とリーマン‐ロッホの定理
7 リーマン‐ロッホの定理の応用
著者等紹介
小木曽啓示[オギソケイジ]
1963年愛知県に生まれる。1988年東京大学大学院理学研究科数学専攻修士課程修了。現在、東京大学大学院数理科学研究科助教授。理学博士
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感想・レビュー
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Kダメシャイン
2
コンパクトリーマン面を代数的・解析的両側面から解説した非常に良い本。1次元という特殊なケースに限られてはいるが、常に一般次元化を意識し工夫を施されて書かれている。将来代数幾何または複素幾何いずれへ進む人にとっても強力な足がかりとなるであろう。1pにほぼ1箇所ある誤植はご愛嬌。2013/10/16
セシル☆
1
初めて自主ゼミをした思い出深い本。複素解析的な手法がメインで途中から層とコホモロジーを使って代数曲線の性質を調べていく。メインの定理は、曲線の場合のリーマンロッホの定理、セールの双対定理、簡単な場合の消滅定理。特異点を持つ曲線については扱われていません。
にしもん
0
20年近く前に購入し、ちょっと読んでは諦め、を繰り返していた本。今回一通りの理解はできたような気がするので「読んだ本」として登録しようと思う。代数曲線とは言っても主題はコンパクトリーマン面であり、複素解析的なアプローチが中心。層や因子、チェックコホモロジーなどの解説が具体的でわかりやすい。他の名著と言われるような本よりは少しラフな書き方なのだと思うが、それが自分にはちょうどよいと感じた。ここからより理解を深めるために自分なりのまとめを作りたい。初版第1刷を読んだのだけど誤植が多すぎるのだけはいただけない。2023/01/31
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