徳間文庫 伯林星列（ベルリン・コンステラツィオーン）〈下〉

野阿 梓【著】

徳間書店（2011/05発売）

• サイズ 文庫判／ページ数 407p／高さ 15cm
• 商品コード 9784198933647
• NDC分類 913.6
• Cコード C0193

内容説明

黒澄は操青に告げる。君は生きた貢ぎ物になるのだ。身につけている技倆―性技を最大限に発揮して、私の目的のために活かしてもらう…。少年はその若さで絶望を知り、哲学的諦観を知っていた。大戦前夜。軋む列強の関係。ナチス内部の権力闘争。日本政府を掌握した皇道派と北一輝の思惑。暗躍するイギリス、ソ連の特務たち。時代の波に翻弄され続ける操青の運命は…。

著者等紹介

野阿梓［ノアアズサ］
１９５４年、福岡県生まれ。西南学院大学文学部卒。７９年、「花狩人」で第５回ハヤカワ・ＳＦコンテストで入選第１席を獲得（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[巨峰]

野阿梓って名前は聞いたことあったが初毒いや初読です。しかし、こんなにえぐかったのか。2・26事件が成功した平行世界を舞台に、第二次世界大戦前の緊迫した世界情勢の下、日本の諜報員と哀れな美少年の物語。ベルリン・ナチスドイツ・ＳＳ・黒い森・調教の館・被虐・ゲシュタポ・男色・鞭・排泄・恥辱・囚われの身。一気に読んだおいらも大概だけど、人には薦められないｗわくわくしたけどｗ｢読んではいけない｣賞久々に進呈

2011/06/01

[西村 ゆい]

単行本版も読了済みなので、実質的には再読なのですが、とりあえず読了。 後半はどっちの面でも更にハードになってます。 そのハードな話を乗り越えた先に現れてくる、 ある意味超越した人間になった主人公と、 序盤で主人公をやってしまった叔父に訪れる破滅、 結局この歴史IFで進行したとしても、アメリカとの戦争は不可避なところは 強烈なカタルシスをもたらします。 耽美系SFが読めて、JUNE系に耐性がある方、 歴史IF系・歴史の裏舞台な話が好きな方にすすめておきます。

2011/10/02

[ひづみ]

でも相変わらず面白いのは間違いない、今回は歴史のifものでおそらく膨大な数の資料をあたったのであろうことが読み取れる書き込みで、読んでてワクワクした。けど…ねえ、さすがに上下巻合わせて半分まではいかないだろうけど、三分の一は下の話しというのはきつかった。次があるなら、そっち方面はもう少し薄めでお願いしたいところだけど、それだと野阿梓ではなくなるだろうし、難しい

2011/06/08

[めめめ]

初っ端の拷問描写は半目で読んだ。継央に訪れた驚愕の結末と操青が選んだ運命。「エロスは、黒い神だ」

2016/02/27

[桐葉]

とてもハードでした。後半になると嗜虐が増えちゃって…、て最後はアレですかー。という感じ。とりあえずすごかった

2011/07/07