内容説明
「皇妃ヒルデガルドばんざい!」―新帝国暦003年、ラインハルト・フォン・ローエングラムは、身重のヒルダと挙式した。全宇宙を支配する覇者の婚礼にふさわしく、高官たちの祝福の歓声が新帝都フェザーンにひびきわたった。これで無事、皇子が誕生すれば、ローエングラム王朝は平和と繁栄につつまれるはずであった。だが、式も終らぬうちにオーベルシュタインは意外な報告をもたらした。惑星ハイネセンで反国家的暴動の発生!「吉事は延期できるが、凶事はそうはゆかぬ」ラインハルトは決然と起ち上がった…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えみ
70
この空虚感をどう埋めればよいのか…。覚悟していたよりはるかに大きい空っぽな気持ち。終わってしまった、遂に失ってしまった英雄たちの物語。1巻を読んだとき、これは挫折かも知れないと思った自分に杞憂だったよと教えてあげたい!それにしても死にゆく英雄に未来への花道を飾ってもらった最終巻、命の使い方に正解は無いけれど、忠誠を誓う者たちの生き様死に様にも同等のことが言えることを改めて実感する。ラインハルトの亡き友人を思う気持ちが息子への生涯の贈り物になってくれればいいと思わずにはいられない。最後まで泣かせられ、完結!2022/07/17
geshi
25
ついに終わりを迎える伝説。帝国に対して蟷螂の斧であっても決死の戦いを挑み、ひとりまたひとりと命を落としていく戦士たちの姿が心に刻まれる。幾千万もの流血を越えた先でしか、ユリアンとラインハルトの邂逅はありえず、無謬の専制政治に対抗する形でささやかにしか民主主義は生き残れなかったのかと思うと、あまりにも犠牲が多すぎる寂しさを感じる。ヤン、ユリアン、ラインハルト、キルヒアイス、主要な登場人物が誰一人戦闘で死ななかったのは、キャラクターへの作者の愛を傾けすぎている感は否めないかな。2018/03/27
ざるめ
14
はぁ~本編終わった(*´ー`*)最終巻でもたくさんの人が亡くなった(T-T)でも悔いはないのだろうな~(^^)次の世代に歴史は受け継がれる!2018/08/31
Mitsuru Umeda
12
学生時代に読んだものの再読。 いよいよ最終巻。 でも、全てが終わって大団円・・・ではない。 2人の英雄がこの世を去っても、様々なことが錯綜しつつ、時代は動き続ける。 読み終えたときに一つの時代が終わったこととその次の時代への蠢動を感じて溜息が出たのは学生時代と一緒。 外伝も6巻でているけどそれは後にして、今はこの余韻に浸っていたい。2019/01/24
てんぱい
10
とうとう終わった。最後まで生き残る人だと思っていた人物達が次々に逝ってしまうのは読んでいて辛かった。ユリアンは歴史家として今後大成できるのかな?2011/12/17