文春文庫<br> 零戦燃ゆ〈4〉

文春文庫
零戦燃ゆ〈4〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 406p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167240127
  • NDC分類 916
  • Cコード C0195

出版社内容情報

ソロモンから中部太平洋へ。米軍の本格的反攻が始った。戦局逆転の悲願をこめて新技術開発のため日本技術陣の必死の奮闘が続く…

内容説明

零戦とF6Fとの闘いは情報収集の闘いでもあった。専門部隊を設置して組織的に情報を集める米軍。一方海外の技術情報が入ってこなくなった日本は先端技術情報をドイツに求めた。その間にも戦局は展開、「超空の要塞」B29を完成させ一気にマリアナを狙う米軍に対し、連合艦隊は総力をあげて「あ」号作戦に賭ける。力作全6巻の4。

目次

第3部 スプルーアンスの機動部隊はギルバート、マーシャル、そしてソロモンへと暴れまわる。零戦隊は苦闘を強いられつつも格闘を挑む。
第4部 技術戦は情報戦でもある。米軍の対日航空技術情報収集作戦は組織的に展開される。封鎖状態の日本は先端技術導入をドイツに求める。
第5部 超空の要塞B29を完成させた米軍は日本本土空襲基地を求めて一気にマリアナをねらう。連合艦隊は総力をあげて「あ」号作戦に賭ける。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

イプシロン

36
孫子いわく「名君賢将の動きて人に勝ち、成功、衆に出づる所以のものは、先知なり」。情報を制したものが勝つことを主軸にしているのが、この第四巻。しかし、書物にもまた完璧なものはなく、多かれ少なかれ誤謬がある。重箱の隅をつつくようだが、本作第一巻では零戦の機銃発射把柄が操縦槓にあると書かれていたが、それは誤り。実際は左手で操作するスロットルーレバー付近にある。また、第四巻で日米の対空砲を比較している部分は、かなり米軍側に偏重した記述となっている。日本軍の25ミリの対空機銃の装弾数は、記述では7発とされているが、2020/09/20

イプシロン

27
技術の戦いは結局のところ情報の戦いであることを示してるのが本巻である。だが、著者が言うように、サイパン戦あたりから、日本側の被害状況が不明な箇所が多くなり、悲壮感が凄い。沖縄戦では、戸籍なども焼失しどこの誰が死んだのかさえ確認できない状況になったのだとか。同様に、サイパン戦もそういう色彩が濃くにじみ出た記述だった。どこの誰がいつ生まれていつ死んだ。かくかくしかじと勇敢に戦って死んだ。そのような記録さえ抹殺する戦争というものの無意味さを知っておくべきだろう。姓名不詳となった人たちは、英霊という便利な一纏めに2023/07/18

クライン

6
「機動部隊司令部は手前味噌の感無き能はず、戦は一人角力に非ず」。第一戦隊司令官・宇垣中将の言葉です。他にも痛烈な言葉を残していますが、敵の出方の多様性を想定せずに都合の良いケースだけで作戦を決める、一度の艦隊決戦に固執し、それが上手くいかなかった場合はどうするかという視点の欠如等々、事ここに至って俄かには信じ難い稚拙な思想で駒を進めて行きます。昭和19年6月、小澤艦隊、マリアナ沖へ臨みます。2015/05/10

kaba

2
山本五十六連合艦隊司令長官の戦死後から昭和19年6月のマリアナ沖海戦までの記録。米国の技術、工業力、情報力が威力を発揮。日本の空母部隊は壊滅。本土防空戦へと続く。 2022/03/20

しょうご

0
日米両軍のパイロット、技術者、軍人の緻密な取材から第二次世界大戦の開戦から終戦までを描く超大作。ハードカバー3冊(文庫6冊)ありますが、息もつかせず読ませます。

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