出版社内容情報
心臓移植手術、それは生命の神秘に対する現代医学の果敢な挑戦であった。世界の外科医が試みた手術にまつわる様々なドラマを描く感動のドキュメンタリー・ノベル
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
夜長月🌙
63
心臓移植の始まりの記録です。心臓移植の第一号は南アフリカ共和国で1967年12月に行われました。日本での第一号は1968年の札幌医大での和田移植です。殺人罪で逮捕され不起訴にはなりましたが、これ以降日本の心臓移植は停滞しました。ちょっと調べてみると日本で臓器移植でしか助からない命が15,000人と言われています。それに対して2021年に臓器移植の提供者となったのは67人。免許証で臓器提供の意思表示をすると共に遺族が反対しないように生前によく周りの人に話しておくことが大切だと思いました。2022/05/16
mondo
43
先日、ニュースで一歳の女の子が重い心不全のため、アメリカで心臓移植の手術を受けるための寄付を両親が募っている場面を見た。寄付額は円安のため5億3千万円必要という。吉村昭がこの小説を書いてから約半世紀が過ぎた。南アフリカで初めて人間の心臓移植手術が行われ、全世界で移植手術の波が起こる。そのことは、人間の尊厳や生と死についての社会問題も提起されることとなる。あとがきにもあるように、吉村昭がこの小説を書く気になったのは、自身も肺結核を治癒するために手術を受けたからとある。一貫して移植患者の側から描かれている。2022/11/30
kawa
35
1960年代に開始された心臓移植手術の創世記物語。南アフリカ・ケープタウンの無名心臓外科医から始まる試みは、一部識者の懐疑説をものともせず、あっという間に世界の最先端外科医による移植手術競争に突入する。生存率の低さや、ドナーの親族に対する雑な説得に見られるように、当時の試みには様々な問題があったことが解るのだが、現在の移植手術の充実を見ると、当時の医師スタッフ・患者・ドナーのチャレンジ・貢献が今に至っていることは事実。彼らの試みが今どのように評価されているかも知りたいところ。 2023/07/26
Comit
35
市立図書~世界で最初の心臓移植手術から、日本で最初の心臓移植手術“和田心臓移植事件”までをまとめた一冊。心臓外科医たちの挑戦、ドナーとなる患者の“死”の定義の是非。臓器移植の歴史を振り返れば、教科書1ページの内容を、当時の医療状況、社会背景、世論など、わかりやすくまとめてあります。今では臓器移植が一般的な治療法として認知されてきている中、その黎明期を知る事ができ、大変勉強になりました。2023/07/10
クー
35
心臓移植は時期尚早だった?死の判定の問題と拒絶反応の克服が先に解決されるべきか。病院の待合室で読んだが落ち着かない。病気になれば生きたいと願うもの。健康な人には先を急ぐ気持ちが理解しづらい。2017/06/12




