感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とも
86
世界観に圧倒された。 時代や場所にとらわれることなく考えさせられるものがある。 多くの人に大きな影響を与えたのも分かる気がする。 でも、私が理解できていない深さがまだまだあるような気がする。 また読み返してみよう。2021/01/31
サンダーバード@永遠の若者協会・怪鳥
68
題名の通り1984年に話題になり、その頃読んだ本。ビッグ・ブラザーに支配され、言語狩り、思想統制が行われるディストピア。まだ学生だった自分は、管理社会の怖さに二度とこうした世界はゴメンだと思った。★★★★ 【追記】伊坂さんの新作「火星に住むつもりかい?」を読んで、この小説が頭に浮かびました。
かみぶくろ
66
4.3/5.0 執筆された時代(1949年)を鑑みれば、普通に神作品だと思う。冷戦を背景にした共産主義・全体主義への恐怖・不安が終始唸りを上げているが、この社会の仕組みやイデオロギーや人間精神への洞察もまた深い。とりわけ組織や権力や社会によって人間の精神がどう馴致され、歪曲され、矯正されるのか、実に入念に描き切られている。ディストピアの極地。何度でも読みたい作品だ。2022/03/05
いおむ
58
既読済です。映画を見てからの原作読みでした。映画「未来世紀ブラジル」とかもこの頃はまったなぁ2018/07/08
カザリ
43
私はこの物語のように全体主義が長期的政権を取ることはできないと思う。理由は人間の多様性をなくすことは、シニカルな功利主義の面から言っても非効率だからだ。ソビエトはそれで崩壊した。でも、言論統制や相互監視は戦争前夜や寡頭政治体制下では起こりうるかもしれない。とはいえやっぱり人間の多様性を認めない国家や体制は全体的に競争力がないので、淘汰されていくのではないかな。全体主義がはびこるのは一時的な現象だと思うけれど今は細く長くそういう状況下にありような気もする2019/09/08