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巷説百物語

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  • サイズ 新書判/ページ数 513p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784125007496
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0293

内容説明

戯作者志望で、怪異譚を聞き集めるのを無類の楽しみに諸国を巡る山岡百介。雨宿りに立ち寄った小屋で唐突に始まった百物語の会が、闇に生きる者たちとの出会いとなった。山猫に魅入られた花嫁、隠居を訪ねる狸侍、夜ごと辻に現れる女の腐乱死体…御行の又市、山猫廻しのおぎんらの語る怪異が像を結び、裁かれぬ悪を嵌める仕掛けが回り出す。

著者等紹介

京極夏彦[キョウゴクナツヒコ]
1963年、北海道小樽市生まれ。94年『姑獲鳥の夏』で作家デビュー。96年『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞、97年『嗤う伊右衛門』で泉鏡花文学賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

いちろく

15
久々の再読。当時、表紙と百物語のイメージから妖怪の怪談集と勘違いして手にとったのも良い思い出。結果的にいい意味で期待を裏切ってくれた作品でした。人の悪事に対して、妖怪の仕業に仕立てることで解決していくシリーズ。大掛かりな仕掛けは、必殺仕事人のような痛快さにも通じる印象。昔見たアニメ版を、また見たくなってしまった。2014/11/18

かかし榮汰朗

9
面白いけど物足りない! 必殺仕事人的なストーリーは嫌いではないのだが、いかんせんテンポが早すぎる。京極堂のシリーズならば憑き物落としの場面で大きなカタルシスを感じるのだが、本作品にはそれがない。舞首は良かったけれど、他の話はすぐに忘れてしまいそう。短編ではなく、中編~長編くらいのボリュームで読みたいなぁ。続刊はどうなのだろう?2015/09/24

シナモン

8
久々に再読。虚に実を織り交ぜて語られる怪談・奇談。妖怪になぞらえて人の悪事を不思議のままに終わらせる、又市一味の仕掛けに酔いしれます。短編7編を収録したシリーズ1作目。お気に入りは「小豆洗い」「帷子辻」です。2014/09/23

霜月

8
再読。でもやっぱり面白くて最後まで一気でした。この作品の中の死んだら人は人でなく、モノになる・・・というところに何度となく励まされています。いろんな人と自分を比べてどうしようもなく落ち込んでしまった時、妙な焦りや嫉妬を覚えず、肩の力を抜くことができます。気楽に楽しめるけど私にとっては深い作品です。2013/06/18

Sally

6
遠巷説百物語を読んだので遡上再読してみる。ショリショリと音を立てる小豆洗い、赤子の首に纏わりつく柳の精、馬飼長者の腹に駆け込み暴れる馬の姿。短めでスパスパっと起承転結がつく本作は、後に続く又市におぎん、百介などの顔見世興行なんだなと気づく。大極宮仲間の宮部みゆきさんと二人ともが「百物語」に魅入られてるのが面白い。そして寝転んで読んでたらやっぱり顔に落っことした凶器本。。。2021/09/12

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