目次
1 世界史を変えるイスラーム
2 イスラームの誕生―メッカ
3 ムハンマドの後継者たち―メディナ
4 分裂と統一―ダマスクス
5 繁栄の二世紀―バグダード
6 変革と激動の時代―バグダードからカイロへ
7 西方イスラーム世界の輝き―コルドバ
8 十字軍とイスラーム社会―エルサレム
9 マムルークの活躍―カイロ
10 大航海時代前夜のイスラーム世界
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
俊
17
イスラームの勃興から正統カリフ時代・ウマイヤ朝・ブワイフ朝等を経てマムルーク朝の滅亡に至るまでのイスラーム世界の歴史。地理としては中東・北アフリカ・イベリア半島でインドは含まれない。イスラーム世界の王朝(権力)の移り変わりが非常に分かりやすく概説されている。宗教面にはほとんど触れられていないものの、スンナ派とシーア派の違いや正統カリフなどの基礎的な知識はこの1冊で十分得られるのではと思う。時折挟まれる著者の体験談や現在(といっても今から20年ほど前だが)の現地の様子が語られているのも良い。 2015/06/10
ピオリーヌ
15
イスラム圏の人名で良く聞く「イブン」は「息子」の意。633年夏、イラクに進出した将軍ハーリド率いるアラブ軍は、耕地の肥沃さに目を見張った。イラク地方は穀物、ナツメヤシ、樹木によって黒く見えたために、サワード(黒い土地)と呼ばれた。当時のアラブ人は濃い緑色を「黒」とみなすのが習慣だった。695年、アラブ貨幣が発行され、官僚や軍隊への俸給の支払いが現金にで行われるようになった。同時代のヨーロッパ、中国や日本に先んじたものであり、貨幣経済の高度な発展、これこそがイスラーム文明の第一の特徴といえる。2022/09/25
sine_wave
5
イスラーム教の預言者ムハンマドの誕生から、オスマントルコまでのイスラーム世界の興隆を勉強した。実に20年以上の積読本の一角を崩したのである。イスラーム教について予備知識はとても少なかったので、返って興味深く読ませてもらった。2018/11/13
訪問者
4
再読であるが、メッカ、メディナ、ダマスクス、バグダード,カイロ、コルドバとイスラーム世界の興隆を都市の遍歴として描いている。2021/11/24
ドウ
4
マムルーク研究の大家が、イスラーム教の興りからマムルーク朝滅亡までのイスラーム世界の歴史を描いた本。バグダードやエルサレムなど、時代ごとに中心となった都市を取り上げることで、ヒト・モノ・文化のダイナミックな動きがこの地域の歴史を織り成してきたさまが生き生きと描写されている。20年前という出版時期を考えると、都市から歴史を描くことで「イスラーム=砂漠の宗教」というステレオタイプを打破したかったのかなと深読み。文化史は単語暗記よりも本シリーズの該当箇所をつまみ読みした方が頭に入ったかなと高校時代を後悔。2018/07/29
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