カンヴァス世界の大画家 〈１４〉 プッサン

井上靖/高階秀爾

中央公論新社（1984/02発売）

• サイズ ｷｶﾞｲ判／ページ数 98p／高さ 33cm
• 商品コード 9784124019049
• NDC分類 723.08

出版社内容情報

ルネサンスからロココにいたる西欧絵画を集大成。原画の色調はもとより徴妙なニュアンスをも忠実に再現。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[ヴェネツィア]

プッサンは名前は知っていたが、この1枚というのが想い浮かぶでもなく、私の中では印象の薄い画家だった。こんなにまとめてプッサンの絵を見たのも初めて。フランス生まれだが、生涯の大半をイタリアで過ごしたらしい。17世紀。時代はまさにバロックの全盛期なのだが、この人の絵は題材といい、構図といい極めて古典的。ルイ14世が偏愛したという「アルカディアの羊飼いたち」（ルーブル美術館）にしても、ルーブルにあったのでは漫然と眺めてしまいそうだ。辻邦生は、セザンヌを「プッサンの遺言を果たしたにすぎなかった」というのだけれど。

2022/01/10