出版社内容情報
父が亡くなった――鳴沢を襲う不幸。所持品を整理していくうちに、父が解決できなかった過去の事件を発見し、巻き込まれていくことに――
内容説明
話があるんです―父の葬儀の翌日、一人の若者が訪ねてきた。新潟県警鬼の一課長と呼ばれた父にとって唯一の未解決案件を再捜査しろというのだ。奇しくも時効は葬儀の当日であった。遺品の備忘録に綴られる捜査への飽くなき執念、不審な元同僚、犯人と名指しされた男、そして謎の記号―父が遺した事件を追って雪の新潟を鳴沢、疾る。
著者等紹介
堂場瞬一[ドウバシュンイチ]
1963年生まれ。茨城県出身。青山学院大学国際政治経済学部卒業。新聞社勤務のかたわら小説を執筆し、2000年秋『8年』にて第13回小説すばる新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
aqua_33
75
鳴沢了シリーズ5作目。前作で病床にあった鳴沢の父親が亡くなり、その葬儀の日が鳴沢父が唯一解決できなかった事件の時効成立の日でもあった。被害者の息子から「犯人はアイツに決まっているから何とかしてくれ」と言われるという何とも特殊な状況設定。既に時効が成立しており、新潟で起きた事件にタッチする資格のない鳴沢だが、当時の事件関係者たちに話を聞いて廻る。何が彼をそんな風に突き動かしたのか。1作目から続いていた父子の確執?不和?がようやく融解した気がする。ただそれが遅すぎたのが残念。《2018年48冊目》2018/03/06
choco
62
鳴沢シリーズ5作目。了。いくら24時間365日刑事でも首ツッコミ過ぎない?と不安になりながらも、時効になった事件を探っていくうちに父親との確執も徐々に解れて行く了の気持ちが痛い程伝わってくる。そう。貴方の父親は人間臭い刑事だったのよね。もっと早く分かり合えて欲しかった。正明が怖すぎると思っていたけど衝撃のラストで板挟み状態だった12歳の少年の気持ちを考えると、何とも言えない。ふぅ。優美達はアメリカかぁ。さて、次の了はどうでるか。2016/10/12
アッキ@道央民
60
久しぶりの鳴沢了シリーズ。第5作目は警視庁に勤める鳴沢が父親の葬儀のために故郷の新潟に戻ってからのお話し。亡き父が解決出来なかった時効を迎えた事件の謎に立ち向かう。1作目から読んでいると懐かしい顔ぶれの登場も。それもシリーズ物の楽しみの一つかな。鳴沢に事件の解決を以来してきた人物。同級生で新潟県警の所轄署の刑事の安藤などがどう絡みあって来るのかも興味深く読めました。元同僚の緑川さんの言葉『故郷ってのは人と人のつながりだろうが』と言うのが良いね。故郷で昔の仲間と共に事件解決に奔走した了の今後もまた楽しみ。2020/03/10
Tsuyoshi
59
鳴沢了シリーズ第5弾。父親の葬儀にて新潟に帰郷した鳴沢が父親が解決できず時効を迎えた事件の真相を追及する展開。2018/10/01
茉莉花
53
鳴沢了は、新潟県警捜査一課長だった父を癌で亡くした。葬儀の翌日、殺人事件の被害者遺族から、父が遺した唯一の未解決事件の再捜査を依頼される。その事件は葬式の日に時効を迎えていた。しかし、事件を解決し「捜一の鬼」と呼ばれた父を超えるため、了は再び故郷を駆ける…。だが、関係者らは何かを隠したがっているかのように、事件の話を拒むことに不信感を募らせる。2021/12/05
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