内容説明
「社会的正義」や「分配の正義」なる言葉は空虚だ。市場における正義とは、取引に不正がない状態を意味するだけである。この前提に立ちつつ、裁判所や警察の民営化、麻薬や売買春の解禁、人工授精やクローン人間に対する新ルール構築など、社会のコストを節約しながら、いかに犯罪を防止し正義を維持するかを考察し、未来像として究極の“自由主義社会”を示す。
目次
第1章 正義とは何か
第2章 正義回復の経済学
第3章 国家と正義―罪と罰の経済学
第4章 人権と責任の経済学
第5章 犯罪抑止の経済学
第6章 死刑廃止の経済学
第7章 裁判の経済学
第8章 取引禁止の経済学
第9章 生命倫理と新しいルール
第10章 戦争と正義の経済学
第11章 結論―「自由社会」への道