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内容説明
雪のコペンハーゲン。イヌイットの血をひき、雪と氷と孤独を愛する女性、スミラ。友人の少年が雪の屋根から転落死する。が、雪が「読める」スミラに残された足跡は告げる、これは事故ではない―。真相を追う彼女にかかる検察の圧力。無言の脅し。そして、スミラが単身乗り込んだ謎の船は、氷に閉ざされたグリーンランドへ…。全く新しいヒロイン像が欧米で爆発的にヒットした、北欧産海洋冒険ミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まふ
101
デンマーク発イヌイット系スーパー女性のハードボイルド・ミステリー。物語は比較的単純だ。知り合いの少年がある日不審死を遂げ、37歳の未婚の主人公が事件の核心まで突き詰める。主人公のスミラは教養がありすぎてどちらかといえばメンドウクサイタイプの女性。とは言え、少年不審死の原因を泣き言も弱気発言も一切なく、ひたすら原因追及に邁進する、というワケで、読者としては途中で十分に満腹感を感じてしまい、その分興味が減退したのはやむを得ないところか。 G606/1000。2024/09/03
NAO
73
イヌイットの母を持つスミラについては、何度も彼女の雪に対する特別な感覚が描かれていて、それが題にもなっている。この知覚は、彼女がイヌイット族であり彼女自身であることの証なのに、自分自身に納得するため、スミラは、自然科学や地質学や数学や物理学などの言葉を使って自分を分析しようとする。そうやって難しいことをこねくり回さないことには自分を定義できないというのは、なんとも悲しいことだ。だが、国際化が進む現代においては、自分は何者でどこに属するのかと悩む若者は増えているのではないだろうか。2021/05/24
ヘラジカ
14
読み始めは引き込まれた。しかし、後半に行くにつれて飽きが蓄積されて読むのが苦痛になってしまった。本書の持つミステリー要素には最後までどうしても惹かれず。400ページ超えでの二段組は本当に長すぎた。後半はサスペンスが一気に繰り広げられるのだが、それにも拘らず紙面を睨みつけながらの読書にならざるを得なかった。でも極寒の世界に読者を取り残すようなラストのブチ切り方はなかなか良かったと思う。というか風景描写は結構楽しめた。2016/09/07
春ドーナツ
5
メモ。初めて読んだデンマークの小説。調べてみると早川書房から刊行されている「特捜部Q」シリーズも同国のミステリーでした。2016/09/27
zushhy
4
難解な訳文だが、だんだんと面白さでページをくる手がとまらなくなる。グリーランドの海氷を舞台にした海洋冒険小説とあるが、キングが気にいったのはそこからはみだしてる部分だろうな。ヒロインは、イヌイットとデンマーク人の混血で、社会不適応の高学歴ニートの30代後半。女性にしてはタフすぎる2014/07/14
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