内容説明
生き抜け、その日のために―。近代国家と正面から闘い、多くの受難を乗り越えて、差別に苦しむ部落の人々に大いなる希望を与え続けた巨人・松本治一郎。己には酒、煙草、博奕、妻帯、ネクタイの「五禁」を課して、「部落解放の父」と呼ばれたその峻烈な人生を歴史の暗闇から浮かび上がらせた、後世に伝うべき圧倒的感動の評伝。
目次
部落の子
新たな地平
水平社誕生
錦旗革命
入獄
軍隊との闘争
天皇直訴
請願行進千二百キロ
死するは本望
策謀者たち
戦時下を生きる
訣別
九州共和国
拝謁拒否
世界水平への旅
井戸を掘る
五禁の人
著者等紹介
高山文彦[タカヤマフミヒコ]
1958年(昭和33年)宮崎県高千穂町生まれ。法政大学文学部中退。1999年刊の『火花 北条民雄の生涯』(飛鳥新社、のちに角川文庫)で第31回大宅壮一ノンフィクション賞と、第22回講談社ノンフィクション賞を受賞
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