神の罠―浅野和三郎、近代知性の悲劇

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神の罠―浅野和三郎、近代知性の悲劇

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  • サイズ B6判/ページ数 229p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784103684022
  • NDC分類 289
  • Cコード C0093

内容説明

人は何処より来りて何処に去るのか。―人類永遠の謎を科学的に解明しようとした明治の知的エリート浅野和三郎は、海軍大学教授から新興宗教大本教のイデオローグに転じ、さらに心霊研究に精魂を傾けた。しかし彼の知性は、思いがけない罠にはまった。浅野和三郎の思考の悲しき痕跡を辿りつつ、近代日本の精神史を照射する。

目次

第1章 彷徨する〈知〉の人(問題としての浅野和三郎;原郷の喪失;ラフカディオ・ハーンの弟子;浅野和三郎の浮上;〈知〉の危うさ)
第2章 文学、そして転回(明治文学史への登場;新進文学者の日々;特異なる文芸時評;横須賀海軍機関学校へ;英文学者の日々;姑射との共訳『沙翁全集』;大いなる転機)
第3章 見神への道(大本教への入信;鎮魂帰神の法;三島由紀夫の『英霊の声』;姉崎正治との論争;大正維新論;大本教との訣別)
第4章 霊を視ようとする心(心霊の科学的研究へ;豊島与志雄のばあい;心霊研究と神霊主義;「神の国」としての日本;死者の声;〈知〉の彼方)