出版社内容情報
いつの時代も、戦を止めようとしたものがいた――。長いスランプに陥った小説家はやけっぱちになり、唐津を旅することに。陶芸体験をした窯元の夫婦から、水神にまつわる不思議な伝承を聞く。今でいう「難民」であったという流浪の水神は、戦国時代、いかにして秀吉の朝鮮出兵を止めようとしたのか……。『かたづの!』の著者が、かつてないスケールで歴史と現代を深く結びつける長篇小説。
【目次】
内容説明
古茶碗は、すべてを知っていた。天下一の茶人が愛でた茶碗と流浪の民・水神にまつわる奇想天外な物語。
著者等紹介
中島京子[ナカジマキョウコ]
1964年東京都生れ。東京女子大学文理学部史学科卒。出版社勤務を経て渡米。帰国後の2003年『FUTON』で小説家デビュー。2010年『小さいおうち』で直木賞を受賞。2014年『妻が椎茸だったころ』で泉鏡花文学賞、2015年『かたづの!』で河合隼雄物語賞、歴史時代作家クラブ賞作品賞、柴田錬三郎賞、同年『長いお別れ』で中央公論文芸賞、2016年日本医療小説大賞を受賞。2020年『夢見る帝国図書館』で紫式部文学賞、2022年『ムーンライト・イン』『やさしい猫』で芸術選奨文部科学大臣賞受賞『やさしい猫』は吉川英治文学賞も受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
旅するランナー
181
言い伝えによれば。河童難民説から水神夜話へ。唐津の窯元夫婦が語る、猿と虎が仕掛ける唐国への戦、震え涙する銀非の器、魚屋の倅小西行長の大法螺…水神たち目線で秀吉による朝鮮出兵を描く斬新さ。関西人としては太閤さんがどうしようもない暴君に描かれるのが辛いですけど、史実だとしたらどうしようもない。2025/11/16
starbro
164
中島 京子は、新作中心に読んでいる作家です。本書は、著者の新境地でしょうか、唐津水神伝承歴史ファンタジーでした。私は、唐津に行ったことがありますが、大きな蜘蛛が沢山いたイメージが強いです🕷️🕷️🕷️ https://www.shinchosha.co.jp/book/351352/2025/12/04
ちょろこ
119
水神(河童)に学んだ、秀吉の朝鮮出兵の一冊。その昔、流浪の民であった水神(河童)たちは豊臣秀吉の朝鮮出兵を止めようとしたらしい…。伝承形式のファンタジックな戦国時代の物語は不思議テイストはもちろん、小さな笑いもあって、歴史に疎い自分には楽しく学べた時間だった。朝鮮出兵戦に燃えていたのは馬鹿な猿、秀吉だけか。利休、東海道の狸、一軍武将たちと話し合う水神たちの努力が良かったな。意味のない戦、それはいつの世にも通ずる。そしていつだって血と涙を被るのは弱き民や動物や自然界。そんなメッセージもひしひしと伝わる作品。2025/12/21
たま
87
『かたづの』を思わせるファンタジー歴史小説?楽しく読んだ。小説家が唐津に旅し陶芸家と出会う、随筆のような枠組みの中で、水神の視点から秀吉の朝鮮侵略が語られる。飯嶋和一さんが『星夜航行』で詳述した、朝鮮侵略の無謀と無惨、秀吉を諫められず嘘に嘘を重ねる小西行長らの外交の失敗と、水神の醸し出すとぼけた味わいが対照的で心を掴まれる。ちょうど高市首相の〈台湾有事-存立危機事態〉発言がメディアを賑わせており、四百年前の話と切り捨てることのできない、切実な問題であることをひしひしと感じながら読んだ。2025/12/05
星群
85
豊臣秀吉の朝鮮出兵を阻止しょうと奮闘した水神たちの歴史ファンタジー。水神=河童(難民)って発想はすごいなぁ。だから期待値上げすぎました。楽しみにしてたんだけど、なんか小難しかったです。あんまり京子ユーモアも効いてなかったし、出だしは期待できそうな雰囲気だったんですけどね。魚屋こと小西行長と水神ニタのやり取りが面白かったかな。サワタロー・ナミエ夫婦は、やっぱり水神の末裔だったのかなと密かに思ってます。2025/12/02
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