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内容説明
苦しみのはてに喜びがあった。病院を出て結婚、自立へ―分裂病患者の赤裸な手記。
目次
結婚生活
国際障害者年
妻の入院
転居
転職
通院
遺伝の問題
読書
日航機羽田沖墜落事故とパリ人肉事件
EとM君とN君のこと
宇都宮病院事件
海外視察旅行
保安処分〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Ted
4
若い頃の著者は、精神障害の原因が「性愛の欠如」にあるという珍妙な考えを持っていたようだが、自立して結婚生活を送るうちに「聖愛(神からの愛)の欠如」へと変化していったという。親兄弟も患者という例も多いので遺伝的要因も見逃せないが、長い人生経験を経た著者の実感だけにナルホドとは思う。紆余曲折があったにしても精神病患者としては著者はかなり恵まれた方だと思う。また、保安処分に関しては反対の立場をとっているが、「精神病患者」の犯罪率自体は低くても「精神病犯罪者」の累犯率はとてつもなく高い。これを混同してはならない。2010/12/23