井上成美

阿川 弘之【著】

新潮社（1994/08発売）

• サイズ A5判／ページ数 388p／高さ 22cm
• 商品コード 9784103004141
• NDC分類 913.6
• Cコード C0093

内容説明

昭和五十年暮、帝国海軍きっての知性といわれた最後の海軍大将井上成美が逝った。彼は終始無謀な対米戦回避を主張、兵学校長時代には英語教育廃止論をしりぞけた。敗戦前夜は一億玉砕を避けるべく終戦工作に身命を賭し、戦後は近所の子供たちに英語を教えながら清貧の生活を貫いた。狂熱の時代に、合理性を保ち続けた〈意志〉の人生の生涯。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[Tatsuya Michibata]

はじめてのこの作家の本だったのですが、最初は文体に慣れず読むのが遅かったのですが、後半は加速しました。それはさておき、井上成美の人となりがよく分かり、興味深く読みました。特に兵学校校長時代、戦争が負けることを見越し、負けた後の事を考えて人材を育てるという先見の明には驚きました。

2014/01/26