内容説明
俺がこの奇妙な事件にぶつかったのは、土曜日の深夜のことだ。ノックの音で、ドアを開けた俺の前に立っていたのは、動物園から来たという人間のことばをしゃべるカンガルーだった。なんとこのカンガルー、人類滅亡計画を展開中というのだ。表題作をはじめ、異星人からお産の手助けをたのまれたパイロットの異様な体験を描く「最重要条件」など、愉快なSF34編を収めるオリジナル文庫。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KANEO
9
ヨコジュンによる星新一的な正統派SFショートショート集。彼のハチャハチャSFしか読んだことなかったのでとても新鮮に楽しめた。やるじゃん、ヨコジュン。正統派だけどヨコジュンらしさが健在なのも嬉しい。『西暦二〇二五年』なんか上手だし好きだなあ。『方向音痴』のしょーもなさも好きだよ。2014/07/30
カニック
4
ヨコジュンのHHSFショートショート。くだらない駄洒落満載で大好き!2018/08/23
白い駄洒落王
2
駄洒落が多いが、レベルの高いSFショートショート集。2012/12/23
銀雪
1
友人から貸してもらったので読んだ。こういうショートショート集を読むのは初めてだったからなんだか新鮮。ダジャレや落語っぽさも多いけれど、全体的にラストがぞわっとくるものが多かった。一番印象的だったのは「夢」かな。唯川恵の短編に似たようなものがあったのを思い出した。「ペンション『ハレー』にて」も好き。オチも比較的平和だし。「『耳なし芳一』後日譚」も、落語っぽい展開で好み。あと、「酒場にきた男」で、「二十一世紀は転職が当たり前」は、未来を予知しているなぁと思った(笑)。2013/02/12
冬至楼均
1
そこはかとなくブラック。2010/08/18