新潮文庫<br> 鬼の冠

新潮文庫
鬼の冠

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  • サイズ 文庫判/ページ数 263p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784101280042
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

幕末から昭和初期にかけて生きた大東流合気柔術宗家・武田惣角。みずから門人は構えず、国内各地を放浪しては、合気の術を教え歩く。身の丈五尺に足らぬ痩せ男だが、70歳、80歳と齢を重ねても技法の威力は全く衰えず、合気によって、若年血気の大男をあるときは畳に叩きつけ、またある時は軽妙に投げ飛ばす。神業の如き技を身につけた一人の孤高の達人の生涯を活写する傑作長編。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

AICHAN

34
Kindle本。再読。合気道の淵源となった大東流合気柔術の創始者・武田惣角の一生を描いた物語。荒唐無稽に思えるが、そのほとんどが事実をもとにしているので、武田惣角の強さはどれほどのものだったのかと震えがくるほどの読後感。その大東流合気柔術を受け継ぐ道場に空手の極真会の猛者たちが出稽古に出向いたことがある。彼らの突き出すパンチを大東流合気柔術の高弟たちは軽く捌いた。大東流合気柔術は実戦競技を行っていないが、やればどれほど強いのかと思ってしまう。2021/11/06

らじこ

17
高田郁のみをつくし以外に時代小説を読んだことがなかったのでもっと読みにくいかと構えていたら、わりと読みやすかった。昔はしないを自分で作ったなど導入から興味を惹かれて引き込まれた。銭を刺す身体の不自由な男。魚を焼いた鉄串を振り向きもせず木に投げる茶屋の女。雹を降らせる修験者。未来まで見通し壁抜けまでできたという惣角。どこまで本当の話なのかはわからないところだけれど、昔の達人たちの度胸、技の凄さは今のわたしにははかりしれない。この本がもう少し苦楽を描いた物ならば惣角の人生に同調し、感動していたかもしれない。2016/10/30

あかんべ

6
合気道のルーツが、平安の昔からあったなんて以外でした。息子が合気道をやっていて、合気道の名人は本当にすごいと聞いていたが、この武田惣角というひとのことだったんだと、改めて知る。時代もあっただろうが、こんな人は二度と出ないだろう。重さを変えられるなんて子泣きじじいみたいだ。壁を抜けたり、読心術が出来たり妖怪に近いのかも。2015/08/24

kaede0914

1
武田惣角氏について書かれた本。武田惣角氏の概要をおさえるのに適した本。タイトルが不思議だったが、「鬼」=特に優れた者、という意と「冠」=トップ、という意味でとらえると個人的にタイトルと内容がつながり、スッと頭の中入ってきた。合気術が、古事記の神話の頃からの発祥していたとは、初めて知った内容だった。2022/05/23

sababanana

1
再読。寂しすぎる。2018/05/31

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