内容説明
松永安左エ門に決定的影響を与えた鈴木大拙。東洋思想と西洋思想に通路を開拓するという歴史的功績を果たした彼は、しかし、正式に学校を卒業したことは一度もないという。三井物産や政友会で活躍した山本条太郎もまたそうであった。たとえ回り道をたどろうと、戦い抜く意志と不撓の努力によって、マイナスをプラスに転化させた人生のもつ真の輝き。現代人必読の人物随想録、第4弾。
目次
1 明治人の気骨(友情考;玩物喪志;犬養木堂;名盤「信濃」;本因坊秀栄 ほか)
2 書物の深淵(ひとびとの跫音;養生の本;プロスペル・メリメ;心を洗う本;読書の秋;青春の書 ほか)
3 人生紀行(落葉紀行;暑い国;楽観情報;チロルの話;アルプ日記 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
チャオ
3
人生の指針本なのだが、定年後の身にはしっくり入ってこない。いい本なのに残念。2015/04/27
夢仙人
2
明治人の財界人の気骨ある活動に瞠目する。今の若い人には知らない名前が多く面白くないかもしれないが、お勧めである。2011/07/08
夢仙人
0
中々面白かった。2018/07/09
rbyawa
0
e158、正直なところここで出てくる人名の8割は聞いていたものの、例えば犬飼木堂(犬養毅)が三菱と結び付いた金権政治家だと思われていたが、というところから首を傾げる始末。徳富蘇峰と徳富蘆花の兄弟も、2013年の大河ドラマが多分一番情報量が多く、それぞれ政府の御用聞きの新聞を切り回していた、反戦の講演をやらかした、という話の枕にされているらしいエピソードからよく知らず。悪いイメージを引っ繰り返す、と言われてわかったのがフランスのリシュリューだった気もする、教養が乏しいというより当時の噂ってなかなか読めない。2014/06/07