新潮文庫<br> 塩狩峠 (改版)

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新潮文庫
塩狩峠 (改版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 459p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101162010
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

結納のため札幌に向った鉄道職員永野信夫の乗った列車が、塩狩峠の頂上にさしかかった時、突然客車が離れ、暴走し始めた。声もなく恐怖に怯える乗客。信夫は飛びつくようにハンドブレーキに手をかけた…。明治末年、北海道旭川の塩狩峠で、自らの命を犠牲にして大勢の乗客の命を救った一青年の、愛と信仰に貫かれた生涯を描き、人間存在の意味を問う長編小説。

著者等紹介

三浦綾子[ミウラアヤコ]
1922‐1999。旭川生れ。17歳で小学校教員となったが、敗戦後に退職。間もなく肺結核と脊椎カリエスを併発して13年間の闘病生活。病床でキリスト教に目覚め、1952(昭和27)年受洗。’64年、朝日新聞の一千万円懸賞小説に『氷点』が入選、以後、旭川を拠点に作家活動。’98(平成10)年、旭川に三浦綾子記念文学館が開館
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社トリスタの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

438
自らの命と引き換えに、大勢の乗客を救った 鉄道職員永野信夫の話。実話に基づくこの小説は涙せずには読めなかった記憶がある。三浦綾子がつむぐ小説は『氷点』を始め心に痛い話が多く、心を洗いたい時に読んでいた…2004/01/01

のっち♬

218
士族出身で仏教の家庭に育った信夫。彼がキリスト教の精神に目覚めていく過程が、繊細かつ重厚に描かれている。「義人なし、一人だになし」神に純粋かつ真摯に向き合い、誠の心、勇気を持つよう努力し、自らを犠牲に多くの命を救う姿はキリスト教徒でない人の心にも何かしら訴えるものがあるだろう。彼の愛と信仰に貫かれた生涯を、恋愛、時代背景、宗教の違い、差別や偏見などの問題を巧みに織り交ぜながら綴り、人間存在の意味を問う。宗教色は濃厚、展開はあっさりだが、青年の理想と欲望の混沌、自己評価などの心理描写が細やかで説得力がある。2020/04/11

再び読書

216
自らの命をかけて、人を守った高貴な心に胸を打たれる。

kanegon69@凍結中

199
時代は明治。文章の中にとても時代を感じさせる。しかしとても読みやすく、明治時代の日本の様子が伺える。当時の常識や偏見、価値観、言葉遣いなどが素直に入ってくる。前半は少年が成長していく過程における心の中を非常に細やかに書かれており、まるでそばで見守っていたかのようであった。後半については、できるだけ本書のレビューを読まない方がいいです。文庫本の裏表紙に思いっきりネタバレされているので、見ないことをお勧めします。私は昨晩深夜まで身動きができなくなるほど目が離せなくなり、涙ボロボロになったとだけ告白しておきます2019/09/07

Willie the Wildcat

198
死生観と、罪を通した苦悩。身内の死、父・妹の言動に心が揺れる。罪を振り返ることが、心の安らぎとなり、自認したふじ子への愛情。その一貫性が、他者の心に響き、他者を導くことにも繋がる。一方、吐露することなく心に誓う信条が、周囲の波紋ともなる点も印象的。これも他者への献身だとは思うが、他者によっては自己犠牲とも取れなくはない。(是非の問題ではなく)唯々、ふじ子の切なさに、もう少しふじ子中心の生活を過ごせなかったものかと感じざるを得ない・・・。2015/04/29

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