出版社内容情報
科学文明がこれほど浸透した現代、人々は妖怪の存在を否定しつつ心のどこかでそれを認めている。心の不安や恐れから人間が創り出した妖怪と、それを信じる心を考察。あわせて日本人の心のあり方を探求する。
●目次 はじめに 新しい妖怪学のために 妖怪学とはなにか/妖怪学の三つの潮流/柳田国男の妖怪学/柳田以降の妖怪学 第一部 妖怪と日本人 一 妖怪とはなにか 恐怖・空間・妖怪/不思議・災厄・妖怪/妖怪を定義する/妖怪と社会関係/自然の妖怪と人間の妖怪/妖怪の予防と駆除/「生活社会」の三類型と妖怪 二 妖怪のいるランドスケープ 日本人の「ふるさと」としての小宇宙盆地/ムラのコスモロジー、マチのコスモロジー/水木しげる少年の妖怪体験/奥能登・七浦の妖怪たち 三 遠野盆地宇宙の妖怪たち 遠野のムラの妖怪たち/遠野のマチの妖怪たち 四 妖怪と都市のコスモロジー 前近代の都市の妖怪たち/平安京の恐怖空間/江戸の怪異空間 五 変貌する都市のコスモロジー 「闇」の喪失/妖怪の近代 六 妖怪と現代人 妖怪の存立と前提条件/現代都市の「闇」/現代の怪談と妖怪??「学校の怪談」/現代の怪談と妖怪??「化物屋敷」/現代の妖怪の特徴と現代人の不安 第二部 魔と妖怪 一 祭祀される妖怪、退治される神霊 「神」と「妖怪」の相違/祀り上げられる「妖怪」/棄てられた「神」/退治される「妖怪」 二 「妖怪」の民俗的起源論 どのようにして妖怪は生じ
内容説明
妖怪はなぜ存在しつづけるのだろうか。古い妖怪は滅んでも、新たな現代の妖怪は生まれている。「闇」を失った都会でうごめく妖怪はどのようなものなのか。人間がいるかぎり妖怪は生きつづける。
目次
はじめに 新しい妖怪学のために
第1部 妖怪と日本人
第2部 魔と妖怪
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かりこ
マッピー
Tatsuya
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ぽっぽママ