出版社内容情報
飛鳥池遺跡で発見された富本銭は、和同開珎より古いことが判明し大事件となりました。本書は最新情報を駆使して富本銭の数々の謎を解明、日本古代に行われた金融政策に迫ります。古代史の定説を根底から覆す書。
近年の「富本銭」発見は、一大事件となりました。それまで日本最古とされてきた「和同開珎」よりさらに古い貨幣であることが判明したからです。そして来年から「富本銭」が教科書に記載されます。 本書は「富本銭」の数々の謎を最新資料を駆使して解き明かし、日本考古学と文献学の定説を覆す新説を提示するものです。特に古代国家が貨幣発行による経済創設の物語がスリリングに展開されています。 いま日本では急速に金融改革が進められていますが、実は「富本銭」こそが日本古代の金融改革だったのです。さらに本書では広く東アジアの国際関係にまで言及を広げます。「金融改革」や「アジア外交」など、今日的話題を満載した一冊です。
内容説明
「和同開珎」より古いとされる「富本銭」。しかし「富本銭」以前に「謎の銀銭」が存在した。飛鳥池遺跡における「富本銭」の発見は、「和同開珎」をわが国最古の貨幣とする通説を覆しただけでなく、実は銀貨を基軸とする古代日本の貨幣像を浮かび上がらせる。ではなぜ「和同開珎」は最古とされてきたのか?古代の政治家によって仕組まれた、巧妙な財政シナリオを解明する。古代貨幣史を書きかえる新説。
目次
第1章 富本銭の発見
第2章 最古の貨幣の追求
第3章 無文銀銭とは何か
第4章 和同開珎の真相
第5章 日本の初期貨幣の独自性
第6章 貨幣発行の歴史的背景
第7章 貨幣の誕生
著者等紹介
今村啓爾[イマムラケイジ]
1946年生まれ。東京大学文学部卒。東京大学大学院人文社会系研究科教授。専門考古学(とくに日本の縄文時代、南中国、東南アジア、鉱山の考古学)。著書に『東南アジアの民族と歴史』(共著、山川出版 1984年)、『Prehistoric Japan』(ロンドン大学出版 1996年)、『戦国金山伝説を掘る』(平凡社 1997年)、『縄文の実像を求めて』(吉川弘文館 1999年)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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