出版社内容情報
宮廷文化が花開き、華やかな文化が栄え、平穏なイメージの強い平安時代であるが、いっぽうでは干ばつや大雨、火山の爆発や地震といった自然災害に見舞われ、争乱も相次ぎ、人々の暮らしは揺れ動いていました。この巻では、考古学による最新の発掘成果を取り入れて、さらに『古今和歌集』など、従来の歴史研究ではあまり用いられなかった当時の文学作品を丹念に読み解いていくことで、律令制度が変質し、大きな転換点を迎えた貴族社会の実像に迫っていきます。また、こうした災害が引き起こす環境問題や戦禍による人間生活の破壊などを取り上げることで、単なる過ぎ去った過去ではなく、現代と対話が可能な、今に活かすことのできる歴史像を描きます。
川尻 秋生[カワジリ アキオ]
著・文・その他
内容説明
災害、疫病、戦乱に脅かされた平安貴族社会の実像。歴史が未来を切り拓く。
目次
第1章 『古今和歌集』の時代を考える
第2章 古代国家の変容
第3章 列島の災害と戦禍
第4章 受領の成立と列島の動乱
第5章 新しい仏教
第6章 貴族の生活
第7章 都市の暮らしとムラの生活
第8章 東アジアとの外交と列島
著者等紹介
川尻秋生[カワジリアキオ]
早稲田大学文学学術院准教授。1961年千葉県生まれ。早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了。博士(文学)。専攻は日本古代史。和歌をはじめとした文学作品や発掘された出土文学資料などを用いてこれまでの歴史資料では叙述できなかった新しい時代像を描くことに挑んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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