内容説明
名古屋場所六日目。入門二年目、三段目東三〇枚目の桐疾風は、新幹線に乗るために急いでいた。部屋唯一の関取・激浪関の付き人を振り切ってきたのだから、帰ったら半殺しの目にあうかもしれない。でも、もうすぐ会える恭子姉さんと純ちゃんの笑顔を思い浮かべていた―。柔道に別れを告げ高校を中退し、大志を抱いて入門した訳でもなかった桐疾風が格闘技としての相撲に魅せられ、次第に情熱を漲らせていく。激しい稽古に加え、恋あり、誘惑あり、病気あり!?の波瀾万丈の痛快物語が、文庫オリジナルで登場。
著者等紹介
須藤靖貴[スドウヤスタカ]
1964年生まれ。駒澤大学文学部卒。製薬会社の営業マン、スポーツ誌の編集者などを経て、1999年第五回小説新潮長編新人賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
つくよみ
66
図書館本:入門二年目、三段目の力士が主人公。勉強が苦手で、進学や就職を諦めて入門した角界の、予想以上に厳しい稽古や慣習にもまれながら、一歩、一歩、上を目指していく。土俵上の勝負のみならず、土俵外にも、恋あり、誘惑あり、思わぬトラブルも?順風満帆、スピード出世とは行かないが、確実に実力を付け、番付を上げて行く主人公。そんな矢先、力士生命を脅かす事件が・・・最後、主人公が自分の芯を取り戻す過程にグッと来る。角界の裏側を垣間見るような、リアルな描写が興味深く楽しめる作品。個性的な部屋頭や、弟弟子との交流も良い。2014/06/19
takaC
33
前半は退屈だったが、四章からの後半は一転して面白く読めた。いや、そういう構成なのは作戦か。2013/05/23
あー
15
知らない世界の話。未成年飲酒じゃん‼️など思うことはたくさんあった。最後の病気には驚いた。2019/12/29
tom1969
6
久々の相撲小説でした。でも、紆余曲折ありすぎです。ここは、ストレートに十両昇進まで突っ走ってほしかった。結局、優しさと純粋さが全面に出た、タイトル通りの作品でした。(決して嫌いではありません)2016/01/03
19720624
1
失敗やイヤなことが起こると章が変わり、次章では既に解決しているので重くならないところが良かった!2013/03/27
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