出版社内容情報
動乱の江戸末期、来たるべき近代国家への苦悩と希望を描いた巨編!! 時代の流れに翻弄されつつも、自らの使命を全うした武士・伊武谷万次郎と医師・手塚良庵。二人の男の生き様を軸に、近代国家幕開けまでを作者自らのルーツを織り混ぜながら描いた幕末感動ロマン!!
▼第1話/難題▼第2話/使節江戸へ▼第3話/本陣待ち伏せ▼第4話/将軍の一番長い日▼第5話/裏切り者▼第6話/西郷登場▼第7話/巻き添え▼第8話/やけ酒万次郎▼第9話/東京大学事始め●登場人物/伊武谷万次郎(府中藩士。剣の才能に恵まれている)、手塚良庵(医師・手塚良仙の息子。女好きだが、腕は確か)、手塚良仙(良庵の父で蘭方医。江戸に種痘所を設立する運動をしている)●あらすじ/ハリスを刺客が襲った事件が発生した。このことに対し将軍は、外国人が江戸に住むのは必ずしもよい結果を生まず、今はまだ自由交易が出来る状態ではないと結論を出した。だがハリスはこの結論を快く思わず、交渉は前進しないまま、年が明けた。正月早々、大老の堀田は、ハリスとの交渉を成功させるべく、公卿たちに金をばらまいた。だがこの作戦は朝廷の反感を買っていたのだった(第7話)。▼ハリスとの交渉を朝廷に承認させようとした大老・堀田の作戦は失敗をしてしまったばかりか、彼は失脚してしまう。このため、堀田の下についていた万次郎もまた、アメリカ使節護衛を解任された。解任後の万次郎は酒をあおる毎日をすごしていた。そこに、万次郎のよき理解者である鉄太郎が現れた(第8話
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みえ
46
面白かった~。2018/09/30
コジターレ
7
万次郎と良庵の生き様の違いが際立ってきて、それぞれ今後どんな人生を歩むのか興味津々だ。また、種痘所の設立に至るまでの関係者たちの涙ぐましい努力に感動した。2017/02/26
眠たい治療家
7
ハリスの将軍との謁見。そして将軍の病状の悪化。蘭方医の良庵が東奔西走する。東京大学医学部の始まりなんかが絡み合って面白かった!確認してみると東京大学のHPでも伊東玄朴の名前が出てきてた。2010/01/12
ゆりまなっとう
6
面白い。今も昔も組織で出世するのはそれなりに術かあるんですね。おさきさんと万二郎、もどかしい。なんとかならないのかな。2021/08/08
Myan2Myan
6
だんだん盛り上がってきた。 将軍家定公の危篤の混乱の中、種痘所開設へ。このお玉ヶ池種痘所が形を変え、名前を変え現在の東京大学医学部になったと知った。手塚先生のご先祖さん凄いなぁ。 良庵の妻おツネさんは、あんまり好きになれない。2018/04/29