車軸

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  • サイズ 46判/ページ数 129p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784087711868
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

地方の裕福な家に生まれながら、その家系を“偽物"と嫌悪する真奈美は、大学三年の夏、友人アイリーンの紹介で、資産家でゲイの潤と新宿歌舞伎町で出会う。
二人に連れられ、初めてホストクラブを訪れた真奈美は、潤ともマクラ(枕営業)するというナンバー2の聖也に興味を持つ。

――じゃあ、潤さんもこのひとと――。(中略)この男なら、あの屋上での体験を、もう一度味わわせてくれるかもしれない。そんな甘美で根拠のない期待が、真奈美の胸の中に満ちてゆく。
「わたし、このひとにします」
――この男が、潤と寝るのだ。想像するだけで、頬が上気してくる。(中略)通うだろうな、と真奈美は思った。そして、聖也の体を知っている潤が、羨ましいと思った。

真奈美と潤は急速に親しくなっていく。二人の間には、一見すると恵まれた境遇への強烈なコンプレックスと、自分は偽物であって決して“本物"の存在にはなりえないという諦念があった。
ある時、潤に誘われてワーグナーのオペラ「タンホイザー」を鑑賞した真奈美は、主人公の騎士タンホイザーを甘美な堕落へと導くヴェーヌスの姿に、血が沸き立つような感動を覚える。

<不可逆的な、本物の堕落へ至ること>

それこそが、自身の求めているものだと確信した真奈美は、潤にその想いを告げた。
秋。真奈美は潤から呼び出され、聖也を交えた3Pを提案される。

「聖也と、あんたとあたしの三人で、やってみない?」
「したい。わたしもしてみたいです」

真奈美は迷いなく答え、やがて三人は特別な夜を迎える。自らを捕らえ続けてきた軛から解放されるために。ふくらみ続ける“本物"への渇愛を断ち切り、自らが“本物"になるために……。暴力的なまでに切ない、ある愛の物語。気鋭の歌人による、才気迸る小説デビュー作誕生!

【著者略歴】
小佐野 彈(おさの・だん)
1983年東京都世田谷区生まれ。2007年慶應義塾大学経済学部卒業。大学院進学後に台湾にて起業。台湾台北市在住。2017年「無垢な日本で」で第60回短歌研究新人賞受賞。2018年、第一歌集『メタリック』刊行。2019年第12回「(池田晶子記念)わたくし、つまりNobody賞」、第63回現代歌人協会賞受賞。今作が初の小説作品となる。

内容説明

「聖也と、あんたとあたしの三人で、やってみない?」―戦後成金の家に生まれ育ったゲイの潤。「したい。わたしもしてみたいです」―地方の裕福な実家を“偽物”と嫌悪する大学生の真奈美。一人のホストを“共有”。やがて互いを渇望するようになった二人の行く末は…暴力的なまでに切ない、愛の証明。

著者等紹介

小佐野彈[オサノダン]
1983年東京都生まれ。2007年慶應義塾大学経済学部卒業。大学院進学後に台湾にて起業。台湾台北市在住。2017年「無垢な日本で」で第60回短歌研究新人賞受賞。2018年第一歌集『メタリック』刊行。2019年第12回「(池田晶子記念)わたくし、つまりNobody賞」、第63回現代歌人協会賞受賞。『車軸』が初の小説作品となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

keith

23
自分の出自を偽物と思っている女子大生真奈美と資産家のゲイである潤。二人は歌舞伎町の売れっ子ホストを共有する。全くよく分からない話。真奈美の行動原理もさっぱり分からない。以上。2019/09/18

田中峰和

7
世の中、金銭面や家庭内の不仲など不幸を背負って育つ人も多いが、3人の登場人物は全員満たされた出自をもつ。その反作用からか、誰一人、真面目に生きようとしない。真奈美は百姓から議員に立身した父の権威主義が許せず、身を持ち崩していく。父に強く叱責された思い出が彼女を支配し、再び強く叱られることを追求するように自堕落な東京での学生生活を続ける。ホスト聖也を車軸として真奈美と潤が車輪となり性の営みに励む。抱かれるべきネコの潤には、この体位では満足できないことを知った真奈美は悩む。親と縁を切り風俗に堕ちる不可解な話。2019/10/13

n75

3
6.真奈美の執着は聖也じゃなくて潤へだったのか、そして潤への執着の始点は過去の自分の聖体験から?そこへの結びつきがいまいち理解しがたいし、潤への傾倒が後半突然のように感じられたので、ベクトルが違う方向に向いていた驚きがあった。2020/01/07

みゃお

3
周囲になじめない者たちが、出会って交流を深めていく物語。と、思っていればいいのかな。 共感できる部分は、少ないけれど こういったものもアリかと。 2019/11/19

Molly

1
商品やホテル、ブランドの名前を出すことで、 オリジナリティを出そうとしているようだが、 あらすじや人物の心中の描写も表面的になっている気がした。もっと深みのある物を期待していた。 僕はなくした恋しか歌えないの方が断然良かった。 ★★2022/12/01

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