集英社新書
著作権とは何か―文化と創造のゆくえ

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  • サイズ 新書判/ページ数 221p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784087202946
  • NDC分類 021.2
  • Cコード C0232

出版社内容情報

オリジナリティはどこまで必要?パロディと「盗作」との違いは?シェイクスピアなどの実例を挙げ、専門の弁護士がこの権利と基礎の考え方を示す。著作権の全体像をつかむための必読書。

内容説明

いま著作権という権利が、大きな注目を集めている。芸術家や作家などのクリエイターはもちろん、一般ユーザーにとっても、著作権はとても身近な権利になってきている。また、それは巨大ビジネスとなった映像・音楽・出版・ネット産業などの動向さえ時に左右する。では、こうした著作権とは、いったいどのような権利なのだろうか。著作権は、どのような場合に生まれ、具体的にどのようなことが出来て、そもそも何のために存在するのだろうか。本書は、著作権を専門とする弁護士が、著作権の基礎や考え方を、シェイクスピア、デュシャン、手塚治虫など豊富な実例を挙げつつ解説し、著作権と文化の関わりを探る。

目次

第1章 それは「著作物」ですか
第2章 著作者にはどんな権利が与えられるか
第3章 模倣とオリジナルの境界
第4章 既存作品を自由に利用できる場合
第5章 その権利、切れていませんか?
第6章 「反著作権」と表現の未来

著者等紹介

福井健策[フクイケンサク]
弁護士・ニューヨーク州弁護士。91年東京大学法学部卒、93年弁護士登録(第二東京弁護士会)。米コロンビア大学法学修士課程修了。03年骨董通り法律事務所For the Artsを設立。専門分野は芸術文化法、著作権法。クライアントには各ジャンルのクリエイター、プロダクション、劇団、劇場、レコード会社、出版社など多数。東京芸術大学、静岡文化芸術大学大学院、各非常勤講師
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

i-miya

6
★福井健策『著作権とは何か~文化の創造のゆくえ』(光文社新書) 2005.09.17 7社共同製作『千と千尋の神隠し』  オーサーとオーナー  P214 読了2005/09/17

リョウ

5
著者は著作権の分野で著名な弁護士。著作権とは何か、著作権が認められるとどのような権利が与えられるのかといった基本的なことから、そもそもどのような理念で著作権が保護されるのか、保護される限界はどこにあるのかという深い議論まで網羅するものの、不思議と読みやすい。文学的、芸術的な内容になると自ずと法律できっぱりと論ずるのが難しくなる。2013/06/29

lilysX

3
初学者を考えさせながら学ばせる良書2017/07/31

ちよざと

3
ゼミの参考書として。現代のネット社会における著作権の取り扱い方を調べるにあたってそもそも著作権って何?ということをさくっと調べました。著作権の存在の理由のような考え方からパロディについての判例などを示して分かりやすくまとめてありました。近年ネット社会ではトレス騒動、無断転載という著作権侵害としては負の側面が強いですが、ネット社会にアップロードするそのものが著作権を手放しているように見られるのではないかという教授の意見もあったので、それも踏まえて次のものを読んでいきたいです。2014/08/17

unpyou

2
著者の意図としては入門概説書というよりは著作権の存在する意味、意義を考えるための書を目指したとのこと。著作権法の目的の大きな一つは文化の促進ということだが、著作権を著作者に独占させる方が文化を促進できているかどうかは実は分からないという事を、シェイクスピアの戯曲のほぼ全てに別の種本がある事を例示しながら指摘し「著作権は壮大な社会実験かもしれない」と締めくくるくだりは非常に面白かったし著者の意図が伝わる所。その他にも米国におけるパロディの法的位置付けの変遷など、興味深い所が多数あった。2016/02/24

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