集英社新書<br> 自由に至る旅―オートバイの魅力・野宿の愉しみ

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集英社新書
自由に至る旅―オートバイの魅力・野宿の愉しみ

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  • サイズ 新書判/ページ数 252p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784087200973
  • NDC分類 915.6
  • Cコード C0276

内容説明

不自由な日常から、自由な世界へ。オートバイを愛し、野宿旅を続けている人気作家が、その思想と実践について語る。北海道から九州までのお薦めのポイント、野宿や運転技術の具体的なノウハウなど、役立つ情報も満載。さらに、著者自身のユニークなエピソードも交えつつ、自然の呼吸を皮膚で感じる素晴らしさ、速度の持つ超越的な力など、自由な旅に出ることの本質を論じていく。カラー口絵4ページをはじめ、著者秘蔵のツーリング写真も掲載。

目次

第1章 オートバイとの出会い
第2章 北海道への旅
第3章 基本は野宿
第4章 本州~九州
第5章 旅の心得

著者等紹介

花村万月[ハナムラマンゲツ]
1955年東京生まれ。中学卒業後、全国を放浪。89年『ゴッド・ブレイス物語』で小説すばる新人賞を受賞して作家デビュー。89年『皆月』で吉川英治文学新人賞、『ゲルマニウムの夜』で第119回芥川賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kochi

24
小学生の頃にはガソリンタンクにしがみついて近所の悪ガキのバイクに同乗し、長じては牛乳配達用のスーパーカブでウィリーをして、牛乳をぶちまける…こんな花村萬月が愛するオートバイと野宿の愉しみについて語る。北海道での接触事故で、反対車線をバイクと共に滑って行き、用水路に滑り込んだ事故の話は怖すぎる。よく命があったものだ。でも、そんなことがあっても、まだバイクに乗っている。花村萬月はその小説よりも恐ろしい人だ!(読んだ事ないけど…)2013/02/28

imagine

15
花村萬月と中島らもは、開けてはイケない扉のような気がして手を出さずにいた。だが著者がバイクで放浪の旅を重ねていた事を知り、ついに解禁。案の定、夢中になる。紀行文で面白いのものは、きまって著者が、旅をする自分を客観的な視点で捉えている。この作品も例外ではなく、バイクという開放的で危険な乗物で、いかに日常から逸脱し本来の自分を取り戻すかという主題で一貫している。その一方で、道中の金銭収支を記録するストイックさもあり、独自の死生観や、どこでもゴロリと寝てしまえる野宿達者ぶりも見事。とっ散らかった文体もよかった。2021/10/20

churu

13
小説は全く受け付けないけど、エッセイやインタビューを読むと逆にシンパシーしか感じない作家が稀にいる。花村萬月と金原ひとみがそうだ。タイトルに惹かれてこの本を手に取り、著者名を見て、あれ?と思った。もしかしてこの人、根っこは同じ人種なのか?原チャリにホクレンの旗挿して北海道を回ってた夏の日。非力な車両で走り抜くしんどさは体験しないとわからない。「あなたがスゴいのではなく乗ってる車両の排気量が大きいだけ」と言い切る著者…そんな人がいることが嬉しかった。速く走ることになど縛られていない=本物の自由人なのだ。

まるぷー

12
自由と孤独を求めてバイクに乗って野宿の旅に出て自分を見つめ直し人生をリセットしようと熱く語りかけるエッセイ。萬月氏のバイクとの出会い、そしてバイクに乗り出し初めての北海道への旅でのエピソード、基本は野宿であること、更に本州から九州に至る旅のエピソード、最後にオートバイの利点と萬月氏の精神論。計画を立てない自由な旅、バイクならではなんでしょう。とても魅力を感じる。本書の中にあったが「たびを」は著者の実体験からなるもので原点のような気がする。一人旅を好む著者もいい出逢いもされているのもほっとした。2014/11/20

kubottar

12
題名とは正反対に、まずはオートバイに乗ることにより起きるマイナス面を強調してることに驚きました。自由というのは何をやってもいいのではなく、リスクも背負わなければならない、とのこと。ただし、それらを飲み込んだならオートバイの楽しさをこれでもかと教えてくれる本です。2011/04/28

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