内容説明
政治・経済・社会・文化のトータル・レボリューションであった明治維新。その維新を世界の視座からとらえ、維新政府の経済政策、産業の発展過程などを軸に、近代日本の原点にあらたな光を当てた話題の書。
目次
はじめに 世界のなかの明治維新
第1章 戊辰内乱
第2章 廃藩置県
第3章 近代化政策の展開
第4章 日本をめぐる国際関係
第5章 殖産興業
第6章 在来産業の革新と発展
第7章 維新の終幕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
剛腕伝説
13
1868年の戊辰戦争から1877年の西南戦争までを詳しく解説した1冊。興味深い写真や図が満載されており、楽しく読めた。色々な書籍で乃木大将が軍人としての、能力が著しく欠如していると書いてあるが、本書では、天皇より授かった軍旗を薩摩軍に奪われ、それを奪還しに行こうとしたが、殆どの兵が従わなかったエピソードが紹介されている。ここまでくれば、哀れかつ滑稽としか言い様がない。2020/07/24
Takao
3
1992年9月9日発行(初版)。帯には「リアルカラー最新版」と書かれていたが、すでに25年もたってしまった。「明治維新は、巨大で複雑な性格をもつ近代革命である。その全体像を新しい視点から提示したい」と著者は述べている。明治維新は果たして「革命」であったのか、疑問だが、著者は講座派の「絶対主義的天皇制の成立」という認識を否定している。それが「新たな視点」だったのかもしれないが、現時点での最新の明治維新論を読んでみたくなった。本書には1887年の高額納税者上位24人のグラフなど興味深い資料あり面白く読んだ。2018/03/24