内容説明
稲作のルーツは焼畑農業ではない。サトイモなど水辺の根菜栽培に起源を持つ、「株分け」栽培から生まれた。イネ学最先端の知見から水田稲作という世界の農業上、最もユニークな農耕発生のメカニズムを解明し、照葉樹林農耕論をはじめとする定説の書き直しを迫る。
目次
序章 イネに秘められた私たちの歴史
第1章 栽培イネの起源―通説への疑問
第2章 それは根栽から始まった―イネ栽培のルーツを探る
第3章 根栽農耕への旅―雲南から東南アジアに痕跡をたどる
第4章 どのようにしてイネは栽培化されたか
第5章 水田稲作と「越」人―タイ語系人のアジア展開
第6章 人間の歴史が刻まれたイネの多様性
第7章 だれがどのように稲作を日本に
終章 水田稲作社会とは何か
著者等紹介
池橋宏[イケハシヒロシ]
1936年生まれ。京都大学卒業後、農林省に入省、イネの品種改良に従事。国際稲研究所の専門家、千葉大学・京都大学教授を経て、日本大学生物資源科学部教授。国連食糧農業機構のコンサルタントなどとして、海外での経験も豊富(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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