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講談社選書メチエ
江南―中国文雅の源流

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  • サイズ B6判/ページ数 236p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062582506
  • NDC分類 222.3
  • Cコード C0322

内容説明

「上に天堂あり、下に蘇杭あり」―。その昔、蘇州・杭州の富、美、快楽を称え、地上の天国と謳われた江南。空前の書画骨董ブーム、繁栄する出版業、朱子学の興隆。芳醇かつ猥雑な都市文化が生み出した中国史上の南の豊かさを解き明かす。

目次

序章 中国史上の南北問題
第1章 趣味の市場
第2章 学術の市場
第3章 通鑑一族の繁衍
第4章 北虜南倭
第5章 動乱の時代と南人
第6章 技を片手に
終章 中国史における「南」

著者等紹介

中砂明徳[ナカスナアキノリ]
1961年、大阪府生まれ。京都大学文学部卒業後、同大学大学院文学研究科東洋史学専攻博士課程単位取得退学。現在、京都大学大学院文学研究科助教授。選考は中国近世史
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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コカブ

3
江南は”政治には関わらないが、金持ちが多かったので文化の中心として栄えた”というイメージがある。文化という点で、江南を深堀りした本。ただし、江南の文化人の名前が大量に出てくる。ここで本のハードルが上がっているのが残念。元々江南は僻地だったが、元の侵攻によって南宋が江南(杭州)に遷都した辺りから江南が急速に表舞台に出る。明代には画を南画・北画に二分する理論も提唱され、江南は芸術(南画)の本拠地とする説も唱えられた。また、経済力を背景にして科挙合格者も急増する。そこから受験所のための出版業も盛んになった。2014/12/14

sfこと古谷俊一

1
倭寇に対してどのように対処し、どのような出版が行われたりしたかというあたりの話は、当時の中国側からの記録なので目新しく興味深い。中国の江南地方が文化的に主導権を握るようになる経緯を、出版文化という切り口を中心に。現代日本ではあんまり読まれない「資治通鑑」について、その受容と、類義項目による再編集版としての通鑑綱目(朱子の作)や簡略版としての節本などの話も。2010/07/15

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