講談社文芸文庫<br> 長い時間をかけた人間の経験

個数:
電子版価格
¥1,254
  • 電書あり

講談社文芸文庫
長い時間をかけた人間の経験

  • ウェブストアに1冊在庫がございます。(2024年04月26日 22時06分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 文庫判/ページ数 208p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784061984073
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

圧倒的事実の<生と死>

8月9日にすでに壊された<私>。死と共存する<私>は古希を目前にして遍路の旅に出る。<私>の半生とは一体何であったのか……。生の意味を問う表題作のほか、1945年7月世界最初の核実験が行われた場所・ニューメキシコ州トリニティ。グランド・ゼロの地点に立ち《人間の原点》を見た著者の苦渋に満ちた想いを刻す「トリニティからトリニティへ」を併録。野間文芸賞受賞。

林京子
私は立ちすくんだ。地平線まで見渡せる荒野には風もない。風にそよぐ草もない。虫の音もない静まった荒野は自然でありながら、これほど不自然に硬直した自然はなかった。荒野は、原子爆弾の閃光をあびた日以来、沈黙し、君臨していたガラガラ蛇の生さえ受けつけなかった。大地は病んでいたのである。――<「著者から読者へ」より>

林 京子[ハヤシ キョウコ]
著・文・その他

川西 政明[カワニシ マサアキ]
解説

内容説明

八月九日にすでに壊された「私」。死と共存する「私」は古希を目前にして遍路の旅に出る。「私」の半生とは一体何であったのか…。生の意味を問う表題作のほか、一九四五年七月世界最初の核実験が行なわれた場所・ニューメキシコ州トリニティ。グランド・ゼロの地点に立ち「人間の原点」を見た著者の苦渋に満ちた想いを刻す「トリニティからトリニティへ」を併録。野間文芸賞受賞。

目次

長い時間をかけた人間の経験
トリニティからトリニティへ

著者等紹介

林京子[ハヤシキョウコ]
1930・8・28~。小説家。長崎県の生まれ。長崎高女卒。父の仕事先である上海で14歳まで暮す。1945年、帰国。三菱兵器大橋工場に動員され、勤務中に被爆、爆心地から1.4キロの地点だった。その体験をもとに書いた「祭りの場」で群像新人賞、芥川賞受賞。その後も鎮魂と祈りの作品を中心に執筆。著書に『ギヤマンビードロ』『ミッシェルの口紅』『無きが如き』『上海』(女流文学賞)『三界の家』(川端賞)『やすらかに今はねむり給え』(谷崎賞)『長い時間をかけた人間の経験』(野間賞)など
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yuki

7
戦後78年。林京子さんの文章は確か高校の教科書で読んだので印象に残っています。作品の中で被爆したS医師の言葉が印象的でした。「…しかし、僕は希望を捨てません。希望は一般の人たちです。庶民が(核の時代を)生きのびる知恵と力を得るでしょうね」。毎日伝えられるガザのニュース。なんとかイスラエルを止められないのでしょうか。2023/11/15

みずいろ

5
題名が気になって借りてみた。原爆の傷の深さを思い知る。長い時間をかけて作者の中で形づくられていく想いや言葉は、ひとつひとつが重い。人間たちより先に原爆の被害を受けた木や土に作者が心を寄せるシーンが印象的だった。2010/07/02

belier

2
1945年8月9日に長崎で被爆した作家の林京子。表題作はエッセイ風の語りだが、本人は狂言回しの役割に近い存在。主役に据えようとしたのは、同時に被爆した女学校時代の友人たち、また、それより恵まれない境遇の、偶然話すことになった同世代の被爆した女性だ。原爆がいかに彼女たちの人生を狂わせたか、淡々と、しかし心に染み入る文章で書いている。もう一つの作品は、史上初の核実験が行われた場所を訪れる旅行記。被爆のときに涙しなかった作家はそこで涙を流す。たしかにデビュー作「祭りの場」では主人公の感情が麻痺してた印象だった。2022/08/09

ayako

2
読むのが苦しくなるようなエピソードが続くが、描写がリアリティをもってこちらに訴えかけてくるので、一気に読んでしまった。2016/02/11

mny

1
1人1人のエピソードがつらかった。最後の短編はまた別の本でもよかったような。2014/08/27

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/208327
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。