内容説明
与謝野寛・晶子夫妻の生涯の詩と真実を、明星派の歌人山川登美子の哀しい死にからめて描く読売文学賞受賞作。若き日、晶子らに師事して文学の道に歩んだ佐藤春夫が、晶子・寛・登美子三者三様の秘めた愛の絶唱の心の裡を無限の共感をこめて語りつくす名篇。『晶子曼陀羅』完結後、あらためて三者の愛を寛の長詩をもとに深く洞察して執筆した「ふたなさけ」を併録。
目次
晶子曼陀羅
ふたなさけ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
モリータ
7
◆初出は1954年3~6月『毎日新聞』連載、単行本同年9月講談社刊、文庫版(本書)1993年講談社文芸文庫刊。◆伝記風小説。仏渡航後の部分は流し読み。事実を知りたいなら素直に伝記的研究を読むべし。◆「恋ひぬべき人をわすれて相よりぬその不覚びとこの不覚びと 晶子はちょうどその事に思い入りつつ、うたた寝していたのであった。家のため父のためなどと云って素直げに振舞いながら、師に対する一念を遂げることができなかったと同じく、結婚した夫に対しても遂に真の愛情を捧げることのできなかった登美子はなさけない女である。(続2024/11/28
スエ
1
与謝野寛・晶子夫妻の物語。巻末で著者自ら触れているとおり、虚実織り混ぜており年代や人名も事実と異なる部分も。著者自身も詩人であっただけに、晶子の短歌のフレーズを借りた風景描写(特に草花の描写)が実に巧みでした。読みやすさ、エンタメ性でいったら渡辺淳一の「君も雛罌粟われも雛罌粟」、一語一語噛み締めるように読むなら佐藤春夫の「晶子曼陀羅」、という感じでしょうかね。2021/06/22
Akiko Shimomura
1
鉄幹、山川富美子との三角関係2012/07/17
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