内容説明
複雑な迷路をその懐に抱く地下の館「迷路館」。集まった四人の推理作家たちが、この館を舞台に小説を書き始めた時、惨劇の幕は切って落とされた。密室と化した館の中で起こる連続殺人。真犯人は誰か?随所にちりばめられた伏線。破天荒な逆転につぐ逆転。作中作『迷路館の殺人』が畏怖すべき真相を晒した後、更に綾辻行人が仕掛けた途方もない二つの罠。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
銀河
52
おおー!おもしろかった!作中作自体の出来もよくて、それだけで終わったとしても、そんなに不満はなかった。でも、その後に仕掛けられたという二つの罠。はい、二つともに嵌まってしまいました。こういうあっと驚く仕掛け、大好きです!これも伏線だったのか〜ってびっくり。迷路館の構造もストーリーにしっかり絡んでたし、さすが、うまい。館シリーズまだ3つ目だけど一番よかった。真犯人の動機にも納得できたし。2011/05/05
ちゃちゃ
28
いやー。安心して騙されますね。(変な日本語)それにしても,次から次へと新しい手だてを講じていますね!さずがです。この調子で,「館」を制覇!2011/02/01
とも
23
★★★★密室、ダイイングメッセージ、焼失、誤認、作中作、少々の叙述と、推理小説のトリックオンパレードの作品。途中で犯人はほぼ絞れたが、そこからのどんでん返しが半端なく、特に後半は怒涛の展開で驚きの連続。さすが代表作だけあるが、少々の難とすれば、トリック重視でストーリーが薄っぺらくなっている感が。もう少しページ数を増やしてでも、背景に力が入っていればよりよいかもしれない。2020/06/06
S.suzuka
15
綾辻行人さん初読み。普段、推理小説をそれほど進んでは読まない、ましてや、「本格」などと冠したモノを前にするとたじろぎ狼狽え後退りしてしまうほど、本格の意味もよくわかってないけど…(^^;; きっと、斜に構えて読みそうとか、ただ騙されるのが嫌なだけとか、たいした理由はないんだと思う。いや、頭がついていかなそうで敬遠しているのかもしれない。う~ん、これはマズイ、刺激を与えよう、頭の柔軟性維持と気分転換のため、ちょ、挑戦しよう。著者の紹介欄などに目を通す… 1988年刊行。『館シリーズ』第三弾。京大卒。▶続く▶2013/11/11
tokkun1002
14
島田潔3作目。館シリーズ。1988年。作家宮垣葉太郎の迷路館で遺産をめぐるイベントがはじまった。2017/12/31