内容説明
メリケンは1万里の外なり、君命を耻しむれば神洲の耻辱ならん。万延元年、初めて海を越えアメリカに赴いた新見豊前守一行は、汽車に驚きダンスに呆れ、歓迎のキッスに慌てながらも意気軒昂であった。サムライたちの見た西洋を、航海日誌や新聞記事を自在に駆使して描き出した本書は、憲政史の泰斗が一流の諧謔をもって世に問うた異色の幕末史である。他に池田、竹内、徳川の3遣欧使節の物語を収める。
目次
遣米使節 新見豊前守一行 (万延元年)
遣欧使節 竹内下野守一行 (文久二2年)
遣仏使節 池田筑後守一行 (文久3年)
遣仏使節 徳川民部大輔一行(慶応3年)
仏蘭西時代の思ひ出
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
にゃん吉
3
万延元年の新見豊前守一行から慶応三年の徳川民部大輔まで、徳川幕府が欧米に派遣した四つの使節の目的等の概要、逸話が粛々と紹介され、簡単なコメントが付されるという体裁です。「夷狄の国へ」という副題に相応しい、尊大さ、異文化への無知、無理解、困惑が見受けられる逸話が並びますが、幕府、日本を代表して渡航した気概のようなものも感じられます。昭和4年に刊行されたものとのことで、幕末の日本人が異文化と接触したときの動向を眺める当時のまなざしも、現代の私から見ると、また興味深くありました。2021/12/05
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