内容説明
庶民層の需要が高まるにつれ、江戸期二百七十年の間に流通網は発達し、政治の世界をも動かした。江戸期の商品流通を分析。
目次
プロローグ 都市の時代
1 いまなぜ「近世の流通」か
2 点と線の商品流通
3 商人たちの転身・消滅
4 網の商品流通
5 面の商品流通
エピローグ 庶民の女性と流通
感想・レビュー
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うえ
5
江戸期、東北で生産された米は、銚子まで来た後、利根川をさかのぼり取手、境に至り松戸まで下り江戸へ運ばれた。房総半島回りは黒潮の影響で中々辿りつけなかった為。陸上では五街道は本来公用の為、宿、問屋、馬等が流通に使えないこともあった。中仙道では浅間山の裏を使う裏街道が出来た。鎌原村は1783年の浅間山噴火で壊滅するまでは栄えており、発掘では大量の食器や椀、なかにはベネチア産の手鏡まで掘出されたという。裏街道では一人が馬を二、三頭つないで宿駅の交通規則を無視し荷物をつけたまま通す「中馬」と呼ぶ交通手段もあった。2021/12/03
ニニギ
0
江戸時代の流通。多品種を扱う荷受問屋による点と線の流通から、専業問屋による網の流通、農村や庶民層・零細商人がつながる面の流通へ。2013/06/16
びーちゃん
0
江戸時代における木綿,絹,醤油の流通経路を解説。評価32011/06/20