講談社現代新書<br> 怪談の心理学―学校に生まれる怖い話

講談社現代新書
怪談の心理学―学校に生まれる怖い話

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  • サイズ 新書判/ページ数 219p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784061492233
  • NDC分類 361.45
  • Cコード C0211

内容説明

怪談はどこに生まれ、どう伝わるのか。トイレのハナコさん、こっくりさん、金縛りなど、学童たちの間に発生し広がってゆく「霊現象」のルーマーをめぐり、心理・生理・社会病理的に縦横に考察する。

目次

第1章 トイレの怪談の系譜―デマの心理学
第2章 「こっくりさん」の系譜―筋自動運動と集団催眠
第3章 新しい学校の怪談「金縛り」―睡眠の異常心理学
第4章 感覚遮断がつくる幻覚―密室の異常心理学
第5章 口裂け女の系譜―ルーマーの社会病理学
終章 社会変動とルーマー

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

へくとぱすかる

32
民俗学の対象とされる「学校の怪談」がなぜ生まれるのかを、心理学・医学の立場から分析。まさかと驚くほど、人間は幻覚を見やすい存在であるし、社会的に不満が高まると、デマによってガス抜きをしようとする。うわさや伝説は心の苦しさがあれば、一気に広がる。ラスト近くでは、社会病理学にまで話が広がっていく。初版は22年前だが、カルトの怖さなど今でも通用する部分は多い。2016/03/31

GaGa

31
非常に読みやすく、身近な心理学や幻覚を見せる脳のメカニズムなどを取り上げている。一番面白かったのは第四章の感覚遮断がつくる幻覚。ハイウェイ・ヒノプシスは北海道で交通事故が多い典型的な症状なのだろうなと、妙に納得。2010/12/01

マグカップ

26
子どもたちを恐怖に陥れ、社会までをも混乱させた、トイレの怪談、金縛り、コックリさん、口裂け女などの怪談たち。この本では、これらの怪談が発生・流行した理由を、心理・生理・社会病理的に考察する。これを読めば、「怪談の動向=社会変動のバロメーター」だということに気付かされる。とても示唆に富んだ一冊だった。2021/09/19

マグカップ

9
再読2021/10/07

perLod(ピリオド)🇷🇺🇨🇳🇮🇷🇵🇸🇾🇪🇱🇧🇨🇺

7
1994年著。精神科医による怪談の心理学的な分析本。 トイレの花子さん、こっこりさん、金縛り、幻覚、口裂け女等が取り上げられている。人の肉体及び精神の相互作用によってこれらが引き起こされることが分かる。ただ心霊派にも配慮して「説明のつかない事例」もある。 そうした仕組みを悪用したカルトの手口なども載っているので、統一教会が問題となっていることもあり、一読しておくと役に立つかも。それにしても思春期少女がルーマーとなることが多いと言う指摘があり、柳田国男『妹の力』も引用されている。→続く2022/09/24

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