内容説明
世界のすべてを知りつくしたい―。動・植・鉱物=万物を収集、分類、記述する博物学が学問の王だった18世紀。その帝王リンネと、その下に鎖国日本を含む全世界をめざす弟子。珍品に踊る王、富豪。博物学の壮大な野望を描く。
目次
プロローグ 博物学の時代
1 すべての植物を分類しつくす
2 植物はどのようにとらえられてきたか
3 学名の誕生
4 最高の学問としての博物学
5 世界を分類しつくしたい―リンネとその野望
6 地球の裏側までも―リンネと使徒たち
7 リンネ博物学の遺産
エピローグ リンネからダーウィンへ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
袖崎いたる
10
輪廻がどのような欲望に駆られて博物を収集していたのか。博物学の当初の意想とはなんだったのか。言ってしまえばキリスト教というバックボーンがその格率を支配していたということなのだけれど、この神、いや宗教を中核にしておいても根本的な空虚さに駆られるような姿勢は明確には表せない。ここに理屈を付けられるなら如何にして――という視線から読み進めてみたけれど、結局は外堀埋立て機関と化するようでいて、なんとも精神分析的。かくして博物学は一種の讃美歌となる。自然讃歌とは神が創りたもうた作品へのコレクター精神てなとこかしら。2017/04/30
takao
2
ふむ2024/02/02
つなまよ
0
リンネの生涯を辿りながら博物学の発展を追う。生物学のはじまりを知ることができる興味深い読み物。2017/08/22
344
0
カール・フォン・リンネに強烈に興味がわきました。ちょっと尋常じゃない人なのではないか?2011/11/15
★★★★★
0
世のありとあらゆるものを蒐集して分類しようとする、リンネら博物学者のマニア心。わかる気がするなぁ。 あんまり文章は上手くないけれど(特に文と文の接続がよくない)、なかなか面白い内容でした。2009/03/25