内容説明
それは店に届いた一通の簡易裁判所からの訴状。内容は「あなたのネコが車にキズをつけたので裁判をします!」というもの。訴えたのは、裏手のマンションに越してきた川畑氏。彼は何の苦情も相談もなく、いきなり裁判を起こした。川畑氏は後輩の大学生と動物愛護団体の代表者の婦人を証人として呼び、タロウ氏の「飼育責任」を追及。ネコの“逃走経路”を聞かれると「四方八方です」と答える大学生…。一方のタロウ氏は慎重に原告側の主張を崩しにかかる。そして―、裁判官は個別にタロウ氏を呼び出し「示談」を勧めるが…。本当にあった『実録ネコ裁判』の結末は。
目次
第1章 簡易裁判所からの書留
第2章 第1回口頭弁論
第3章 山田家の証拠探し
第4章 第2回口頭弁論
第5章 山田家の一大プロジェクト
第6章 第3回口頭弁論
第7章 判決
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sora
15
ネコを訴える!!しかも裁判沙汰なんて。びっくりです。さらに、裁判ってこんなにもお金と時間がかかるんですねぇ。驚きです。うちも訴えられないように、躾けておくか、外に出さないようにしよっと!?2013/10/22
しらぞう
14
面白かった。他人ごとだから面白いけれど、自分が訴えられたら、まずはガクブルで、応訴するにしても、ストレスや弁護士費用で大変だわ。思い込みの激しい人って、物事の道理や客観的事実を説明しても、本人の思い込みは揺るがない。それどころか、その説明が新たな思い込みを生み、新たな説明をする羽目になって…とかやっているうちに自分が混乱してくる。ラストの裁判官のブチギレは、本当に良く分かるわぁ…主人公の、うっとおしさを楽しむ余裕が痛快。負担なくさらさらと読めますので、クレーマー被害の気持ちが分かる方にお薦めです。2019/11/30
ばんぶー
10
昨年度に放映されていた水ドラ「おかしの家」。そう、オダギリジョー、八千草薫とか出演されてたやつです。あれも、猫が訴えられて最終的に家を売りますよね。この本のネタをパクって少し変えたのか?この本の作者さんに協力してもらったのか?あのドラマを見ていたので流れも大体こうなるんじゃないか?と思ってたし、う~んって感じでした。正直、ビミョウ。この本がネタとされたとなると、鳴り物入りのあの監督さんのレベルも知れるぜ、みたいにも思えてきます。2016/01/22
れお
9
ネコが車にイタズラをしたと飼い主を訴えた裁判の全てです。しかし、原告の言いがかり感が満載で、裁判が進んで行く毎に、この人大丈夫??と言う気持ちになります。訴えられて知らないふりをしていると、原告の言う通りの請求を飲まなければいけないなんて、言いがかりでも訴えられない様にしなければと思います。2013/10/17
7a
3
飼い猫が訴訟対象となった珍裁判の事例集かとワクワクしながら借りたのに…なんか2ちゃんねるのまとめサイトみたいな話だったな…。おたくの猫がうちのBMWを傷つけたので訴えます!と突然言われたら(しかも自分家の猫ではない)そりゃムカつくだろう。しかも相手はかなり常識からかけ離れてる。同情しますけど、度々著者のドヤ顔が浮かんできてなんだかなーという感じ。書籍化したことで意趣返し?2017/04/16