内容説明
ついに魔界は飛散し潰える時を迎えた。白い日輪と黒い日輪―雄介と多一郎の核融合により生じた次元嵐の前に、時間も空間も、いや宇宙全体が壊滅寸前の打撃を被り、激烈な衝撃波の内に火の鳥と化し身を呈した女〓さえも永きに亙る魂を自ら終熄させた。人界と魔界の絆は跡切れ、時間流、次元流すべての摂理は無と化した。が、無を超え断絶された時空に、戦士たちの息吹きがあった。雄介。竜二。加賀。風太。そして多一郎。命あるものの存在は、未生の世界の萌芽でもあった。怨敵クトゥルーすら彼等の思惟に賛意した。やがて彼等は出逢う。最終戦争の最中に虐殺された少年、涼。忘れさられた愛が、神が、彼等の前にあった―。
