角川選書<br> 日露国境交渉史―北方領土返還への道 (新版)

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角川選書
日露国境交渉史―北方領土返還への道 (新版)

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  • サイズ B6判/ページ数 356p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784047033863
  • NDC分類 319.103
  • Cコード C0331

内容説明

江戸時代から始まり、紆余曲折をへて未だ解決をみない日本とロシアのあいだの国境問題。1992年に刊行され、2001年に補充された、日露両外務省共同作成による「領土問題の歴史に関する資料集」を軸に、北方領土問題についてのすべてを明らかにし、提言する名著の改訂・完全新版。

目次

序章 領土紛争
第1章 国境概念への目覚め
第2章 北からの黒船―国境の画定
第3章 武力による国境変更
第4章 国交正常化へ
第5章 高齢指導者の時代
第6章 ゴルバチョフ時代
第7章 エリツィン時代
第8章 プーチン時代
終章 ゴルディアスの結び目の解き方

著者等紹介

木村汎[キムラヒロシ]
1936年生まれ。京都大学法学部卒業。米国コロンビア大学Ph.D.(哲学博士)。北海道大学スラブ研究センター教授、国際日本文化研究センター教授を経て、拓殖大学海外事情研究所教授。専攻は国際政治、とくにロシアの内政と外交(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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coolflat

13
江戸末期から小泉政権までの日ロ交渉史。主な流れは、日露和親条約(1855年)~樺太千島交換条約(1875年)~ポーツマス条約(1905年)~日ソ基本条約(1925年)~日ソ中立条約(1941年)~ヤルタ・ポツダム協定(1945年)~サンフランシスコ条約(1951年)~日ソ共同宣言(1956年)~東京宣言(1993年)~川奈提案(1998年)~。本書を読む限り、北方領土の帰属は日本に優位であると言わざるを得ない。平和条約を結んだ場合、最低でも歯舞・色丹は帰ってこなければならない。できない首相は余程の無能だ。2016/11/23

たけふじ

3
「平和条約が結ばれていないのは不健全」と言いつつも、互いに外交相手として最優先とは見ていない。自らがフリーハンドになれる最盛期を、たとえば田中角栄は中国を、ゴルバチョフは西洋を優先することで費やした。結局、最盛期を過ぎた頃には「優先されなかった」ソ連/日本は保守化して領土交渉の機を逸している。その繰り返しだ。領土問題を認めた日ソ共同宣言、四島を交渉対象とした東京宣言、2000年までの解決を謳ったモスクワ宣言と漸進はしている。それでもあと一歩が踏み出せないのは、やはり優先度合いの低さがなせるものなのだろう。2018/08/16

たけふじ

1
本作の中ではソ連/ロシア側のトップの権力が盤石な時に交渉を行わないことを責めているが、日本側も機を逸し続けている(ゴルバチョフ政権初期に秋波を送らないなど)ことは同じ。外交政策としての優先度の低さがなお平和条約が未締結という情けない状態につながるという主張には深く頷く。改訂版の発行から今年で12年だが領土問題は進歩なし。2016年末のプーチン訪日で一瞬盛り上がったが、以降メディアで取り上げられることもめっきり減った。結果として国民の関心が薄れる。まだまだ平和条約締結には時間がかかりそうだ。2017/11/24

ELW

1
 五年越しの宿題で久しぶりに北方領土関係に挑戦した。いまの安倍政権が 憲法改正だけでなく、こっちにも取り組んでくれたならと思った。ロシアが 4島ではなく2島しか返さなかった場合の日本の感情の叙述が面白かった。岩下明裕の『日本の国境』を読んでおいてよかった。 2016/08/10

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