内容説明
“虎幇”の莫大な財産を手にした龍哉が決意したのは、自分の運命を変えたホォ・グァン将軍への復讐だった。彼はまず水雷艇を入手し改装にとりかかった。そんな折、謎の美女海鈴の接近をうけ、彼女から日本に残してきた恋人、鏡子が結婚したことを知らされる。海鈴の正体は? 龍哉をつけ狙うイギリスの組織とは? 謎から謎へ、波乱から波乱へ、そして舞台はホォが隠れ住むヨーロッパへと移る…。龍哉と彼の“軍隊”の奇想天外な復讐計画は見事その目的を遂げられるか? 欧米のエンターテインメントを超える壮大なスケールで描く、圧倒的迫力の完結編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なつみかん
6
珍しくジャケ買い(表紙に惹かれて)だったのを覚えている。もう40年近くなるのだなぁ〜、年の暮れまでに矢作&司城コンビの〝海からきたサムライ〟〝ブロードウェイの戦車〟も読み直そう!2024/11/25
CAN
3
再読。この日本を代表する冒険小説が今や絶版とは。勿論復讐ものだから、最後の篭城戦がクライマックスに違いない。が読みどころは前半のカンプチア(カンボジア)、プノンペン陥落から主人公の脱出までが極致。映画『キリングフィールド』プランの逃亡を彷彿とさせるが、最後は騎兵隊(傭兵部隊)が駆けつけるカタルシス、冒険小説の王道だ。にしても作者達はル・カレ好きなんだろうな(特に司城氏)。旧ソ連のあの組織を『モスクワセンター』と書く日本人作家を他に知らない(笑)。『二十歳を過ぎた男なら、誰でも戦争に行ったことがあるのもさ』2013/05/12
なつみかん
3
勘を頼りに読んで正解
泉 勇一郎
1
主人公・中国諜報部・大英帝国情報部・ポルポトの残党、そして傭兵部隊。各々の思惑をのせて、舞台ははヨーロッパ フランスへの古城へと! いやはや痛快な「冒険活劇」でした!95点!ゲット!2006/02/02