内容説明
実在の“ロスト・ワールド”探検。啓蒙の18世紀、大博物学者リンネの愛弟子たちは、師の教えに導かれ、新大陸・アラビア・日本へ。この偉大なる「使徒」たちの苦難と栄光の旅を、鎮魂の想いをこめて描く。大仏次郎賞受賞作、待望の復刊。
目次
序章 カール・リンネ―神の栄光のために
1章 アメリカの新天地にて―ペール・カルム
2章 幸福のアラビアに死す―ペール・フォッスコール
3章 ニッポンへの道―カール・ペーテル・ツュンベリー
終章 カール・リンネ―世界をのぞむまなざし
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
蛸
6
神の創造したこの世界を完璧に把握する!18世紀の大博物学者リンネとその弟子たちによる、あまりにも壮大で無謀な試み(タイトルに使徒という言葉が使用されているのは、リンネの思想の根本にスコラ的なものがあったから)。彼の活躍は博物学が近代生物学へと移り変わっていく過渡期のもので、その黄昏を扱った終章からは一時代の終わりを感じさせられる。取り上げられている個々の三人の弟子の話はまるで冒険小説のように面白いが、その事実が彼らの人生の偉大さを引き立てる。一次資料からの引用も豊富。著者の誠実な姿勢が垣間見える。名著。2017/04/04
わーいわーい
0
リンネと信仰のあった使徒たちの境遇について述べられた本。リンネを師と仰ぎ互いに尊敬し合い、そして未知の生物や世界への好奇心をいだいた使徒たちが世界中を旅して今の知識体系を築いた。命がけの旅をして命を落とすものもあったとは。それにも負けない知識欲や彼らをかりたてた未知の世界を旅する好奇心は非常に共感できるものだった。多くの使徒を支えたリンネの偉大さに再び脱帽。生まれて初めてナイアガラの滝を見た時は、大自然の驚異に接して嬉しかっただろうな。命がけだが、見たことのない動植物を目にして興奮しただろうな。2019/09/09
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