出版社内容情報
フランス革命の発生に多大の影響を与えたといわれる十八世紀の啓蒙思想家たちが，アンシャン・レジームのなかで三十年の歳月をかけて完成した百科全書は，近代的知識の集大成であり，同時代の類書を圧倒して思想史上に不朽の名を残した．本文庫版では「序論」および十六の代表項目（本邦初訳）を収めた．
内容説明
フランス革命に多大の影響を与えたといわれるディドロ、ダランベールら十八世紀の啓蒙思想家たちが、アンシャン・レジームのなかで３０年の歳月をかけて完成した『百科全書』は近代的知識の集大成である。人間の理性と善意へのゆるがぬ信念にささえられたその批判精神は思想史上に不朽の名を残した。「序論」および１６の代表項目（本邦初訳）を選び収めた。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おMP夫人
10
まず「序論」ですが、これが馴染みのない言葉ばかりなので私にはその半分以下も理解できなかったのかもしれません。が、迷信に囚われない「正しい」知識を体系化し、合理的に学べるように。そしてさらなる発展を。という百科全書の趣旨とそれに対する情熱はひしひしと感じました。『政治的権威』の項目には王政を否定するわけではないのですが「国家が王に属するのではなく、王が国家に属するのである」という記述などがあり、後の革命に繋がる思想がいくつも見受けられました。代表的項目だけではなく、全項目を読みたくなります。膨大な量ですが。2013/03/06
kazutox
6
10年前に30ページくらい読んで挫折した本を全部読みました。読みにくい、意味の取りにくい文章ですが、古い本の古い訳なのでまあ仕方ない。学問が文系理系に分かれていなかった時代、科学者が「哲学者」と呼ばれていた時代の雰囲気をなんとなくつかめればいいかという感じ。ひとつ気付きがあったのは、当たり前のことなんですが、「自然状態」や「社会契約」は何もルソーの発明ではなく、当時の知識人の共通認識だったということです。2023/09/15
MAT-TUN
6
どの項目にも熱い気持ちがみなぎる３００年前のWikipedia。序論が１６５ページある！！この書物ではほんの数項目の代表的な項目のみ挙げているがどれもすごい。じっくり読みたい書。2012/10/05
ロロ
2
フランス革命を準備したと言われる名は有名な本。なんとなく理解できるところもある。しかし、不勉強なもので私には難しかったうえ、読むたび眠くなってしまうという有様。それでも、一度は読んでみる価値のある本だと思う。2013/01/26
stray sheep
1
桑原武夫が解説で「私の第二芸術論はズルツェルのインタレスチング論に影響されたかのように思われるが、その実、私は執筆当時この文筆家の存在すらも知らなかったのである」と言い訳がましいことを言っているのがなんとも良い味を出している2023/11/15
