岩波文庫
形而上学叙説

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  • サイズ 文庫判/ページ数 452,/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003361627
  • NDC分類 134.1
  • Cコード C1010

出版社内容情報

数学者,哲学者として知られるライプニツ(1646‐1716)の莫大な数の著書,論文のなかで重要な地位を占める「形而上学叙説」およびアルノーとの往復書簡とを収める.前者は19世紀になって公刊されたもので,ライプニツ哲学の基本的な考え方を鮮明に述べた論文であり,後者は「叙説」の重要概念を解明したもの.訳者による「ライプニツ略伝」を付す.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

karatte

14
再読。前回読んだのが2006/05/29とあるので、14年ぶりに読んだことになる。当時は『単子論』未読だったので繋がりが判らなかったが、〈精神に戸口や窓があるとかいうように考えるのは、我々の持っている悪い習慣である(130頁)〉等、モナドロジーの萌芽は随所に見られる。アルノーとの往復書簡中にも〈何事も理由なしには起こらない(279頁)〉〈理由のないものはない(296頁)=充足理由律〉や〈宇宙全体は専らこの神の国の美化と幸福とに貢献する為に造られたのだ(418頁)=最善説〉等、いかにもな記述が盛り沢山。2020/02/03

2
モナドロジーと比べると分量は長かったが、内容はわかりやすかった。ライプニッツは本当に様々な形で後世の哲学に影響を与えたのだと思う。不可弁別者同一の原理はキルケゴールなどの自己概念に、時間論はハイデガーまで、認識不可能でありながらも善としての目的因を信じる楽観主義はフランクルの超意味論に、自分の関心のある分野だけでもこれぐらい思いつく。豊かな発想を含む本。2014/12/06

有沢翔治@文芸同人誌配布中

2
神によって世界は調和が取れるようにできている、という考え。そのポジティブさからヴォルテールから批判されたが、僕は好き。ただし神のいない時代の予定調和は自分が決める。例えば印刷所を退職したが、そこで得た人脈、知識などは今に活かされている。かといってしがみついてたら今みたいに自由な仕事はできなかったし、上の人たちも苦労してただろう。

home alone

1
前半がライプニッツの論文。後半がアルノ―とライプニッツの書簡。神が出てくる哲学はこの時代の特徴か。あまりこの時代の哲学に詳しくないから新鮮だった。結構分かりづらいが面白い2012/04/21

amanon

1
かつて同じくライプニッツの『単子論』を何とか読み返したのにも拘わらず殆ど何も理解できなかった。そのとき、この『形而上学叙説』が『単子論』の思想的背景を解説したものだみたいなことを言われ、十年以上の月日を経た後にこの書を手に取ることに。はっきり言ってこの『叙説』も殆ど歯が立たない代物で、半ば意地で読了した。ただ、興味を覚えた箇所がいくつかあり、また読み返そうかという気にはなったけれど。2009/01/08

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