出版社内容情報
作者は紀元五○年頃ギリシアに生れ,アテネに学び終生プラトン哲学を奉じた.古代を追慕した彼が,二十三人のギリシア人を選びそれに一人ずつのローマ人を配した本書は,道徳的教訓を主題とする異色ある伝記であり,世界歴史の上に大きな影響を与えた歴史書でもある.常に歪められた形で紹介されてきた本書の初めての決定訳.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ホームズ
18
読みにくかった。テセウスやロムルスなどある程度話の流れが分かっている人物については大丈夫だったけどリュクルゴスやヌマはちょっと大変だった(笑)この巻では1番リュクルゴスが興味深かったな~。昔から気になていたので今回読めて良かった(笑)こういった歴史の本を読むのは良いな~。いろんな状況を考えながら読むのが好きだな~(笑)2012/12/17
中島直人
10
第1巻。テーセウスとロムルス、リュクルゴスとヌマ。漢字かなが読みにくいのと、その時代のエピソードや習俗等の雑学?が散りばめられているため、この上なく読みにくい。2018/01/07
アルゴス
6
第一巻は、アテナイの創設者と伝えられるテーセウスとローマの創設者として伝えられるロムルス、スパルタの立法者として名高いリュクルゴスとローマの立法者であり、王であると伝えられたヌマの伝記とその対比。細かい内容なので読むのに時間がかかる。新訳もあるのだが、一二冊を揃いで買ってしまったのだ。対比しながら読み通すと、断片的な知識がまとまってくるのが気持ちよい。「古典を読もう」の枠組みで読み始めた一冊。先は遠いですが(笑)・2018/01/24
古川
4
プルタークとは帝政ローマ時代のギリシャの著述家プルタルコスのこと。英雄伝とあるが、本巻のヌマのように生涯で一度も戦争をしなかった平和的な指導者も含まれている。訳者の河野与一も、このプルターク英雄伝といういい加減なタイトルはもうずっと前から人口に膾炙していて誰の考案なのかわからなかったと書いている。この巻の四人は四人とも伝説上の人物であり、伝記というか逸話集になっている。中でもリュクールゴスは本人より彼が制定したと言われるスパルタの異常な社会制度に多くの文が費やされており、民俗学的に興味深い内容である。2018/09/01
てり
1
ローマ人とギリシア人をセットで取り上げてそれぞれの伝記を紹介した後、二人の比較を述べるというちょっと変わった体裁。とりあえず雰囲気を味わう程度に。2023/02/15