出版社内容情報
西洋倫理思想に多大な影響を与えた『ニコマコス倫理学』.その難解さの一因である翻訳や解釈の誤りを指摘し,最善の人生を生きる方法を体系的に追求したアリストテレスの真意をわかりやすく説く.欧米で定評ある解説書の訳し下し.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スズツキ
6
「どのような人生を目指すべきかについての助言を与えることが目的」という『二コマコス倫理学』の下準備として最も評価の高いこれで予習。アリストテレス哲学で重要な意味を占める「エウダイモニア(生涯を通じての理性の使用をともなった優れた活動)」「テューモス(怒り、自尊心)」などの用語解説や翻訳する際に誤解されやすい論理などを丁寧に繙いていく。アリストテレスは「熟慮」を「心に描かれた実現可能な目標を対象にしている」と定義しているということはヘーゲルの立場なのか。2014/06/23
えむ
0
『二コマコス倫理学』のわかりやすい解説書。一気に読めた。2016/07/16