皇女品宮の日常生活―『无上法院殿御日記』を読む

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  • サイズ B6判/ページ数 261p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000228121
  • NDC分類 210.52
  • Cコード C0021

出版社内容情報

後水尾院鍾愛の姫宮であり近衛家に嫁いだ品宮の34年間,36巻の日記が初めてその姿を現す.宮廷での日常,文化サロンの様子,親子の情愛など,後水尾院を中心にした家族の肖像が女性の視点から生き生きと描かれる.

内容説明

寛永文化の花開かせた後水尾院に鍾愛された品宮常子内親王。彼女は、名門近衛家に嫁し、当代の文化人たる基煕の妻として、また家煕や、将軍徳川家宣の御台所煕子の母として、夫に対する思い、子供たちに対する情愛、父親に対する敬愛の念、その他、趣味、遊び、食べ物など、三十四年間にわたりその日常生活をこまごまと書き続けた。近世初頭の高貴な女性による三十六巻もの日記の存在は、大いなる注目に値する。

目次

1 ある家族の肖像(品宮常子内親王;後水尾法皇;近衛基煕;兄弟たち;子供たち)
2 品宮の生活意識(教養;美意識;モノマニア;火事・災害・天変地異;元禄ぶり ほか)

著者等紹介

瀬川淑子[セガワヨシコ]
Cecilia Segawa Seigle。1931年生、1948年頃山口女子専門学校(現在山口女子大学)中退。1957年オハイオ州ウェスタン女子大学(現マイアミ大学)より学士号(英語)。1959年ブリンモーア女子大学より修士号(英文学)。1971年ペンシルバニア大学より博士号(東洋学)。1986年ペンシルバニア大学に招かれ、日本語、日本文学通史、『源氏物語』、現代日本文学、日本映画、江戸文学などを教える。1999年ペンシルバニア大学をProfessor Emeritaとして退職。著作に『Yoshiwara:The Glittering World of the Japanese Courtesan』(ハワイ大学出版部、1993年)。『The Family(Ie) by Toson Shimazaki』(英文翻訳及び解説。東京大学出版会、1976年)。その他、日本文学の英訳書、論文など
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感想・レビュー

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hrn

2
偉大な後水尾院を父にもち、摂関家の御曹司に嫁いだ皇女の日記についての解説です。原文のあとに瀬川先生による、個人的見解を交えた解説があるのでとても読みやすかったです。嫌なことやネガティヴなことはほとんど日記に残していないのは本人の性格によるものでしょうが、きっと実際のご本人も明るい楽しい方だったのかなあと。当時の上流公家や皇族周辺の生活が垣間見えて面白かったです。2015/03/04

そーだ

1
品宮は江戸時代初期の後水尾帝の皇女。霊元帝の同母姉。近衛基熙の正室で、徳川家宣の御台所となった熙子の生母。本人の記すところによると、正式な内親王宣下はなかったが、父に頼んであった体にし、諱を常子と名乗った。その日常は華やかな印象。気難しい異母姉、明正帝に他の姉妹らと伺候しているのが印象的。異母姉妹でありながら仲が良さそうなのは、後水尾帝の中宮、東福門院の人徳によるものだろう。図書館で見かけて手に取ったが、予想以上に面白かった。2011/04/14

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